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ゴールドマン・サックス研究 (文春新書)

価格: ¥788
カテゴリ: 新書
ブランド: 文藝春秋
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うんうん。おもしろかった。 ★★★★☆
株価も為替も、政治も経済も、そして自分の資産も、「マーケット」と名のつく得体のしれないものに振り回され、解決の方法が見えないような気がする今日この頃。
なぜ、「マーケット」は一つ一つのトピックに「神経質に反応し」、あるいは「史上最高値を試す展開になり」、「狂乱的な売り注文が飛び交う」のであろう?
毎日日経を読んでもその理由はなかなかに読み取れない。

そして、世の中は不況でその出口は見えないのに、ついこないだリーマン・ショックで多くの金融機関がつぶれ、青息吐息になったというのに、なぜあっという間に黒字に回復し、最高益を更新する金融機関があるのだろう?

その理由を「虚業」と「実業」という対立軸を用いることで過去・現在そして未来をすっきりと見通しをつけて説明することに成功しているのではないだろうか。

私にとってはとてもわかりやすく、エッセイ調に書かれているのであっという間に読み切ることができた。 本書の概要だけであれば最後の1章を読めばすべて把握できるし、今後も内容をざっと思い出したいときにはそのパートを読み返すであろう。

ほとんどの人がそう思うだろうが、私も「実業」が大事だと思うし、そちらに携わりたい。
値段を考えれば良い ★★★☆☆
内容についてはとりわけサプライズ的なものもなく、
著者も20年前にGSをやめているし、守秘義務やらがあるだろうから、
おっと思えるような情報もなかった。大体どこかで読んだことがあるような内容だ。
(この手の米金融の裏事情本を呼んだことが無い人には十分サプライズだろう。)

内容はノンフィクション本というよりは、
著者なりの世界観、倫理観をちりばめたエッセイといえよう。
著者が元GS社員なので、著者の世界観、それは現在のGSに対しての批評も含まれるが、
それにより文章に面白みがまし、また著者の文章力もあって、私は一気に読みきることができた。
内容はタイムリーな世界情勢についての考えが多くをしめているので、読むなら発売直後の今に限る。
「研究」ではなく「批判」、少数精鋭の貴族的バンカーの時代へのエレジーかもしれない。 ★★★★☆
古き良き時代の投資銀行の姿と気風の片鱗を窺い知ることができて良かった。しかしGSがなぜ現在のように変貌しなければならなかったのかが充分に説明されていないと思う。マネー余剰がこれほど巨額に膨らみ、金融市場が高度に複雑化した現在において、古き良きバンカーの活躍する場が相対的に狭くなったに過ぎないのではないだろうか。トレーディングのような「汚れ仕事」は批判したからと言ってなくなるものではない。少しでも高い利回りを求める強欲な資本の正体は年金基金やSWFといった「我々自身の集成」なのだ。寧ろ、金融業を錯綜する現実を分析するツールを生み出す機械として割り切る考えもあるのではないか。
『Supercapitalism』Robert Reich

著者のような高貴な職務に就ける金融マンは現実的にはごく一握りに過ぎず、大方はマーケットやマネーといった即物的で冷然たる神に仕える下僕としてのキャリアを送らざるを得ないのだから。

それにしても強欲に塗れたと見えるウォール街から高潔で堅固な意志を持つ逸材が生まれてくるアメリカという国は実に興味深い。当書からは、そうした奇跡に対する著者の愛情や信仰も込められていると感じられてならない。

また、イスラエルの技術力の高さには驚いた。安閑と日本の技術力を誇っている場合ではない。日本人がその資質を生かしてどのような道を進むべきなのか、是非著者にお伺いしたいものだ。

最後に、筆者自身が後書きにおいて「若い世代を育てたのは我々大人なのだ」と明確に次世代への責任を表明した部分はこの上なく高く評価したい。我が身を棚に上げて「近頃の若者はなってない」と愚痴る経済人は当書を読んで反省すべきだ。
危機管理の参考書になる ★★★★★
前作の「強欲資本主義」は主に事後の分析だったが、今回の「ゴールドマン・サックス研究」では「迫り来る危機」や「二番底」などの未来の分析も記述されている。日本人の多くは展開の予測が苦手だから危機管理がうまくいかない。だから、読み方によっては危機管理の生命線である展開の予測の参考書にもなるだろう。また、金融機関への就職を希望する学生にも、志望動機や希望職種の回答の参考になるだろう。「私はゴールドマン・サックスと正反対の手法で稼ぐバンカーになりたい」と回答するとか。