01「めざめ」〜07「イパネマの娘」はどちらかと言えば、スインギーなアレンジの伴奏のほうがボーカルを食っている印象。
08「サマー･サンバ」〜13「マイ･ピュア･レディー」になると、生き生きしたボーカルと小粋な伴奏のバランスが取れる。特に、09「夜のストレンジャー」、10「ユー･ビロング･トゥー･ミー」、12「ワン･レイニー･ナイト･イン･トウキョウ」はウットリと身を任せて聞きほれることが出来る。
14「やさしく歌って」〜16「遥かなる影」は声が若干暗い。
17「バードに捧ぐ」・18「冷たい舗道」は歌声の比重が随分と低い。
19「ロング･ロング･タイム」で終わりよければすべて良し。

ちょっとﾚﾄﾛっぽくて、でも気品みたいなものもあって。
ｵﾚﾝｼﾞﾍﾟｺｰの作品のｼﾞｬｹｯﾄの絵はこのｼﾞｬｹ写が元ﾈﾀかと思いました。
ﾍﾟﾊﾟｰﾐﾝﾄｸﾞﾘｰﾝの色使いも利いています。
1曲目を聴くと思わず熱いｺｰﾋｰを飲みたくなるの私だけではないはず。
それにこの歳になると聴いていて何か懐かしくて（苦笑）。
今年でもう御歳70才近い?と思うけれど、目立つことは余りなくても
良い仕事を随分たくさん残されたなと思います。
このｼﾘｰｽﾞの何作かは是非聴いてみて下さい。意外な発見に唸ります。

大瀧詠一が好きで、シンガーズ・スリーに関心を抱いていたので、どうにかシンガーズ・スリーの音源を手に入れたいと思っていました。
伊集加代子の仕事っぷりについては多少知っていましたが、まさかあの曲がというものばかりで、驚かされます。有名なものに１１ＰＭのテーマがありますが、この音源の中からは「ダバダー」のめざめが驚きの１曲でした。

　収録曲の中でのお気に入りは、筒美京平アレンジの遥かなる影です。Ｒ＆Ｂテイストの暑い演奏の中にきれいなハーモニーが聞こえます。
　あとは、日本の歌謡曲などをボーカル入りでカバーしたものです。
マイピュアレディはコーラスがかわいらしく、一緒に口ずさんでしまいました。
　イージーリスニング好きにはたまらない好編曲のアルバムです