初出は1987-88年の『週間朝日』。
　アイルランドを訪れた旅の後半。アイルランドの西部と南部を旅している。西部・南部は土地も痩せており、貧しい農民が多かったことで知られる。そのぶんケルト的、アイルランドらしいということになる。
　そこからイギリスの支配とアイルランドの忍従を描き出したのが本書。まあ、私の専門であるイギリス史の立場から見ると、色々と気になる点も多いが面白かった。
　アイルランド在住の日本人が多数、登場している。