開闢以来初の国民向け軍事史
★★★★★
本著は、次に代表される「戦後日本の歴史の定説・常識」
・そんなに過去の日本人は戦争が好きだったのか?
・指導者たちは中国や朝鮮半島をわがものにしようと考えていたのか?
・庶民は騙されて犠牲だけを払わされてきたのか?
に応えるために、次の構想と問題意識を通じて作られました。
<各時代の実態を、「国民の安保への考え方」「軍事を支えた技術」「思想を養う教育」
の三つの面から見る中で、戦後日本でいわれてきた軍事にまつわる歴史上の定説・常識
を鵜呑みにしてよいものかどうか考える>
特徴は、次の4点です。
「正確な軍事知識へのこだわり」「現在の基準で過去を評価しないという、
歴史に対する冷静かつ妥当な視座」「歴史を生きた先達への敬愛」
「軍事教育、軍事技術をめぐる総合的で深い考察」
印象は、次の通りです
1.著者のこれまでの執筆活動、研究の集大成
2.開闢以来初の「国民向けわが軍事史」の名に値する本
3.軍事理解のために必要な科学的姿勢の基準を提示した書
本著をひとことでいえば、
歴史上の父祖たちへの温かい視線と冷厳極まりない技術解説が見事に両立した軍事史
です。