学者的記述
★★★★☆
本書は情報セキュリティの本であるが、本書を買ってもセキュリティの実務に役立つわけではないと思う。それよりもセキュリティという思想や概念がどうやって発達してきたかといった、セキュリティ思想史といった趣がある。システムセキュリティの実際を書いた本ではないので、そういうハウツウ本だと思って買うと失敗する。しかし、セキュリティの思想を学び楽しむことは、とてもよいことだと思う。たぶんセキュリティの新しいコンセプトを考えるには、こういう深い本で学習する必要もあるかと思う。学術的な記述なので大学生や趣味で勉強したいエンジニアにはお奨めである。