著者が、塾経営でみてきた生徒たちの
勉強ができる子とできない子の考察。

どちらかと言えば
これから人に勉強を教える側への
子供との向き合い方が書かれていると思う。

勉強しようという側に対しては

学校の授業をちゃんと聞く、理解しようと考える。
授業態度をよくし、提出物は期限内に出す。
という基本からやらなければいけない子も登場する。

エピソード中に　
「できる子は１つの問題集を何回もやるが
　そうでない子は、たびたび、新しい問題集を買い直す。」
とある。そして
「きれいにノートを写すことに集中して、勉強した気になっている」
など、心当たりのある指摘もある。

全体的にみれば、塾に来る親御さんと、子供さんに、
こういう対処をして、どうなった。という体験談の中から
自分にフィットする考え方や、方策をピックアップすればいいと思う。

単にテストの点数を上げるためのハウツーものではない。本当の学力と幸せに生きていく力をつけることを目指した勉強法を、たくさんの生徒と接した経験をもとに豊富な具体例を示しながら提案している。文章は簡潔かつ明快で説得力がある。特に、伸びる子と伸びない子をじっくり観察して分析している部分がよい。

この本は塾講師歴30年の塾長先生が、自分の教え子たちと接してきた中で、でどのように成績を上げ、かつ、なぜ成績が上がらない子がいるのかが、具体的に書かれています。受験生を持つ保護者の方や、がんばっても成績が上がらない中学生が読めば、かなり参考になる話ばかりです。成績を上げるには『どういったことをすればよいのか？』を知ることが大切です。また、成績を上げたいのなら『どのような考え方をすれば効率よく勉強できるのか？』を知ることも大切です。これらが全て書いてあります。

本の至る所から、著者の人柄がにじみ出ています。
著者のような塾長と関わることのできた子供たちがうらやましいですね。
本書から学ぶことができる、
成績が伸びない理由
長い時間勉強してもだめな子
同じ授業をお受けているのに伸びる子、伸びない子
通知表が上がらない理由
偏差値について
・・・・
これらはすべて、私たち保護者が学校の先生や、塾の先生に質問しましたが明確な答えを得ることができない事柄でした。
しかし、本書にしっかりと答えがあり、今までのもやもやが晴れた感じがしました。

いい加減な塾に高い月謝を払い続けることをやめ、本物の塾を見る目を養う力をつけるべきと思います。

２０９ページから成る、３０年の指導実績を持つベテラン塾長の一冊。

全６章の中で、特に第３章「成績を伸ばす勉強法」がお勧め。

具体例を交えながら、やる気の出し方や勉強の仕方が詳しく紹介されている。

タイトルが矛盾しているように感じるかもしれないが、

塾であろうが、家であろうが「やればできる」というメッセージが込められている。