高校で生物を学んだ人なら特にお奨め
★★★★★
免疫機構の働きを実に分かりやすく書いている。
獲得免疫・T細胞を始めとする免疫細胞・細胞間の伝達物質であるインターロイキン(IL)およびIL6。
比較的平易な言葉で、当時の最先端の分子生物学の一部を説明してくれている。
自分が高校生の頃の生物の教科書では、人体の防御機構がこんな精緻なしくみだとは解明されていなかった。
高校で生物をかじった以上のレベルの方なら、きっと引き込まれます。これは凄い。
Great Book!!
★★★★★
免疫を分かりやすく、歴史を追って説明している本です。読みやすい!!
よくわかります
★★★★★
免疫に関する研究の歴史が描かれています。
内容は、やさしい訳ではなく、
最先端の知識まで網羅されているのですが、
説明がわかりやすく理解できます。
専門的に生物を知りたい人にも良い本ですが、
生物がよくわからない人にもおすすめだと
思います。
奇跡的な免疫物語
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とても面白い。興奮をもってあっという間に読んでしまった。日本の免疫学研究をリードしてきた著名な科学者と、科学ジャーナリストが共著として書いた本。対談などではなく、一人の人間が書いたかのようにまとまりがある。様々なエピソードや印象的な話題を盛り込み、読者を引き込んでいく科学ジャーナリスト。確実な科学的知識と、現場の人間が知っている歴史的経緯を述べる研究者。その二つがうまく結合している。読みやすいながら、記述に信頼が置ける。理想的な本である。
本書は免疫のシステムについて書かれた読み物である。主に人間、あるいは哺乳類の免疫がどうなっており、外敵に対してどう反応するか。それが花粉症、結核、白血病といった身近な事例をとって語られている。さらに、免疫に関する発見をした様々な科学者が登場する。研究成果を巡る科学者たちの情熱や悩み。意外な発見の経緯。国をまたいだ師弟関係や、命名を巡る対立など。どれも鮮やかに描かれており、興味を引かれる。後半のインターロイキン、TNF、受容体の話では歴史的経緯が前後する。ここでやや混乱を覚えた。
本書は免疫について書かれた、希有な名著である。誰にでも勧めたい本だ。日本の免疫研究のレベルの高さもうかがうことができる。
通りすがりのバイオ研究者
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著者の一人である岸本氏は代表的な免疫学研究者である。
免疫学の発展の歴史が、日本人研究者のエピソードを中心に
進んでいて、研究の分野の臨場感が感じられる。
途中、細かすぎて分かりにくい内容の箇所があるが、
免疫のことをよく分からない人でも、
研究者の考え方/生活が書かれていて面白いのではないだろうか。
免疫に興味のある人だけではなく、他の分野の研究者が読んでも
楽しめるのではないだろうか。お勧めの一冊である。