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感染 (小学館文庫)

価格: ¥580
カテゴリ: 文庫
ブランド: 小学館
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ホラーものかと思ったけど違った ★★★★☆
これは臓器移植の抱える問題点をさらけ出して見せた作品でした。
医療に関する知識が希薄でも十分に楽しめると思います。
結構、真面目な作品ですね。
その割にはすらすらと読めました。
これはいけない ★☆☆☆☆
医療小説の中ではその分野独自の描写が希薄で、
医師の話である必然性を感じないほどです。
物語も浅くてご都合主義、登場人物にも魅力を感じません。
今後に期待 ★★★☆☆
感染というタイトルと裏表紙のあらすじから、
専門的な知識がなくてもだいたいの話が読めてしまいます。
主人公が弱いため真実にたどり着くところは拍子抜け。
とはいえ話にスピード感があり、さくさくと読み進められ、
途中で嫌になる、ってことはありません。
でも1/3くらい読んだとこで、まだこんな話ってことは
ラストは…と想像がついてしまう。
私はミステリに詳しいほうではないですが、ここまで
弱弱しい主人公なら話をひっぱる協力者がいるのが王道だと
思ったので、そういう風にしても良かったのではないかと思います。

今後に期待。
主人公なにやってんの? ★★☆☆☆
ウィルス、移植に関する医療ミステリ。

例えるならガンダムSEED。
消息を絶った夫と頻発する幼児誘拐殺害事件。

夫とその前妻、病気の子供との関係を事件に見出しながら、 東京、仙台と駆け巡りながら推理する奥様。
結局決着をつける結論を持ってきたのは直接関係は無い新聞記者。
ヤマはあってもオチが無かった。
これじゃ戦争を嫌がって自ら三隻同盟組んで 「誰も殺したくないんだー!」と言いながら
ミーティアでフルバーストしてくれたキラが フレイを死なせておきながら、
結局終戦は水面下で動いてたアンチザラ派の議員のおかげ、 というまさに種の流れ。

つまらなかった。
啓介さん… ★★★★★
主人公はウィルス研究者の仲沢葉月。
急に呼び出しがかかると飛び出す、普段もこちらの言葉などうわのそらなど、
なんだか様子がおかしくなった夫啓介を心配する所から話が始まります。
冒頭では、優秀な外科医である啓介が以前は受けとらなかった謝礼を懐に納めます。
お金が必要になり、妻に冷たい…??読者はそこで、葉月以外の女の影を想像します。
それは、主人公葉月も例外ではありません。挙句の果てに啓介が失踪します!!

その謎を追いかけるうちに葉月は事件に巻き込まれていきます。
そんな始まりです。

読みやすいですが、決して心情描写などが薄いわけではありません。むしろ濃い。
サスペンスにはありがちなのかもしれませんが、
薄暗い空の下、自分の夫を探す場面では、
葉月の焦り、不安を痛いほど感じました。

葉月の気持ちがかなりの純度で伝わってきます。
妻としての自分に自信をもてない葉月。
事件が大きくなるのに反比例して味方がいなくなる。
しかし、夫への愛情から事件の真相を解明しようと必死になるのです。

啓介の抱えるある葛藤を吐露する場面もかなり素晴らしい。

この二点を中心に見ればかなりよい作品であるといえましょう。

ネタバレになるので詳しく書きませんが、伏線を張ったものの、
未消化に終わってしまう点もあります。
しかし、全体としては医療に関わる問題に、
夫婦間と、親子の愛情を絡め、多少のミスなど押し切る力があります。いい小説ですね。