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『アリス・ミラー城』殺人事件 (講談社文庫)

価格: ¥820
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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化けた化けた ★★★★☆
化けた化けた

あらすじ

ルイス・キャロルの作品にちなんだ孤島の城。
その城に呼び寄せられた登場人物は、探偵たち。
彼らの推理も虚しく、
アリスの世界に見立てられた殺人は延々と続き・・・

感想

『うんな、馬鹿な。そんな見落としがあってたまるか』
それが、読み終わって、三分後の感想です。

ですが、その三分に至るまでは、
『凄い。これは傑作だ』そう思いこまされました。

三分の思考停止。それを生み出すために作者は、
悲哀感漂う物理トリック講義を始めたり、
壮大な捨てネタを用意したりと相当の攻撃を仕掛けてきます。

これ一冊だけで本が数冊書けてしまうような情報量。

作者の意気込みが伝わってくる怪作です。

読んでからの一言
たとえそれが三分でも作者の圧勝と言わざるをえません
「物理の北山」が『そして誰もいなくなった』に挑戦 ★★★★★

ルイス・キャロルゆかりの鏡の捜索を依頼され、北陸の
孤島にある『アリス・ミラー城』にやって来た8人の探偵。

やがて凄惨な連続殺人劇の幕が上がり、不可能状況のもと、探偵が一人、また
一人と殺され、そのたびに、館内のチェス盤からは駒が一つずつなくなっていく。

果たして、犯人は誰なのか?



物理トリックの雄・北山猛邦が、『そして誰もいなくなった』に挑戦――。

そうした趣向自体が、読者に先入観を抱かせる、
強烈無比なミスディレクションとなっています。

作中では、密室殺人、顔のない死体やバラバラ死体、そして人間消失といった、
本格ミステリのガジェットが満載で、それらに対峙する探偵たちも「物理トリック
談義」といったメタ的な議論を交えながら、あくまで古典的な物理トリックの解法
に基づいて事件の謎を解明しようとします。


しかし、本作のメイントリックは、そこにはないのです。


とにかく、叙述の細部にまで作者の精緻な技巧が、凝らされていて、
ぼんやり読んでいると、重要ポイントを読み飛ばす恐れがあるため、
絶えず注意深く、読み進めていかなければなりません。


本作は『そして誰もいなくなった』を本歌取りした作品ですが、新本格の
『十角館の殺人』以後の作品だということも、忘れてはならないでしょう。


リアリティや犯行動機などはどうでもよく、ミステリによる
言葉のマジックを堪能したいという方は、ぜひご一読を。




《城》シリーズの第3弾 ★★★★★

ルイス・キャロルゆかりの鏡の捜索を依頼され、北陸の
孤島にある『アリス・ミラー城』にやって来た8人の探偵。

やがて凄惨な連続殺人劇の幕が上がり、不可能状況のもと、探偵が一人、また
一人と殺され、そのたびに、館内のチェス盤からは駒が一つずつなくなっていく。

果たして、犯人は誰なのか?



物理トリックの雄・北山猛邦が、『そして誰もいなくなった』に挑戦――。

そうした趣向自体が、読者に先入観を抱かせる、
強烈無比なミスディレクションとなっています。

作中では、密室殺人、顔のない死体やバラバラ死体、そして人間消失といった、
本格ミステリのガジェットが満載で、それらに対峙する探偵たちも「物理トリック
談義」といったメタ的な議論を交えながら、あくまで古典的な物理トリックの解法
に基づいて事件の謎を解明しようとします。


しかし、本作のメイントリックは、そこにはないのです。


とにかく、叙述の細部にまで作者の精緻な技巧が、凝らされていて、
ぼんやり読んでいると、重要ポイントを読み飛ばす恐れがあるため、
絶えず注意深く、読み進めていかなければなりません。


本作は『そして誰もいなくなった』を本歌取りした作品ですが、新本格の
『十角館の殺人』以後の作品だということも、忘れてはならないでしょう。


リアリティや犯行動機などはどうでもよく、ミステリによる
言葉のマジックを堪能したいという方は、ぜひご一読を。




おもしろいが・・・ ★★★☆☆
いわゆるクローズドサークルもので、閉ざされた世界で続々と起こる殺人(犯人はこの中にいる!)、という設定は、犯人が限定されるので、それだけで☆一つプラスにしたいと思います。ただ、続々起こる猟奇的な殺人なのに、なぜか緊迫感がありません。文章のせいなのか、それとも探偵たちが集められた理由に現実味が無いからなのか。殺人が起こる動機も釈然としないまま、ラストへ。なるほど・・・。でも、この人物を真犯人とするトリックは既に使われてますね。小説に緊迫感が無いこと、犯人の立場が「某小説(1990年の作品、ミステリーをメインに執筆する作家ではありません)」の二番煎じであること、その「某小説」に比較すると文章にミスがあること、そしてクローズドサークルというプラス要因を加えても、☆は三つが妥当なところではないでしょうか。ですが、この作者の他の作品を読んでみたい、とは思わされました。
2回読む楽しみ ★★★★☆
読み始めた当初、正直テンションが上がらず読みづらかった。というのも、「登場人物一覧」のようなものがなく、変わった名前の登場人物が多くて非常に覚えにくかったから。
密室に関しても「ま、どうにかしてやったんだろう」といまいち関心がわかなかった。
しかし途中から「えっ、そんな展開!?」と驚きつつもストーリーはテンポアップし、いつの間にか引き込まれていた。
前半で気になったキャラの曖昧さはストーリーの進行とともに解消されるし、後半はこの手の作品特有の緊張感があり、映像が浮かぶようだった。
突っ込みどころは多々あるが、それもコミで楽しんだほうが良い。
リアルさを追求するよりも、素直に物語の世界にハマることをお勧めする。
私の場合、途中まで適当に読んでいたせいか推理はぜんぜん当たらなかった。
ぜひもう1度最初から、今度は真剣に、伏線に注意して読みたい作品である。
なお、ルイス・キャロルの『鏡の国のアリス』を未読の方は、そちらを先に読んだ方がより楽しめるだろう。