最高傑作。
★★★★★
岡嶋二人の作品では珍しく贅肉をそぎ落とした本格ミステリーである。
犯人がいないと言うありえない設定ながらも読者を満足させるだけのトリック?で後味の良い作品となっている。
本格の見本
★★★★★
舞台設定、登場人物、道具、意外性、トリック全てAランクです。こんな作品がもっと増えるといい。
悪くはないんですが…
★★☆☆☆
不必要に長い!と感じます
序盤、登場人物たちが閉じ込められてから言い争いばかりをしてちっとも推理を始めないので、さっさと本題に入れよ!って突っ込みたくなりました。推理しはじめてからも、ヒステリックな言い合いが何度も続き、なんというかうんざりで
また、あくまで過去に起きた事件の回想がメインとなるなので、登場人物たちに差し迫った危機がなく、テンポが悪く緊迫感に欠けました
人物についてもステレオタイプにはまったような性格ばかりでこんな人いないよって冷めてしまいました
ただラストのどんでん返しはよかったので、短編で読みたかったなと感じます
極限状況下での推理サバイバル
★★★★★
富豪の奔放な一人娘が、不審な事故で死亡してから三ヶ月。
事故の直前まで彼女と一緒に居た四人の男女が、彼女の母
親によって、地下にある核シェルターに閉じ込められてしまう。
そこのトイレの壁には、死んだ娘と事故車の写真が貼られていて、
その上に「お前たちが殺した」と赤ペンキで殴り書きがされていた。
四人は、脱出を試みつつ、事件の真相について議論を重ねていくが……。
現在の話に、時折、三ヶ月前の過去の回想が挿入されるというカットバックの構成が
採られ、四人が事件について議論を重ねることによって、少しずつ三ヶ月前の記憶が
甦り、真相を究明するためのデータが揃っていくという展開となっています。
それぞれに自分は無実だと主張して譲らない四人は、ともすると感情的になり、なかなか
冷静に議論しないのですが、それでも彼らの証言を客観的に検討し、総合していくと、彼ら
以外に犯人はあり得ないのにも関わらず、彼らの中の誰も犯人の要件を満たさないという
奇妙な矛盾が浮かび上がってくることになります。
もちろん、そこには欺瞞が隠されているのですが、それに最後まで気づけなかった主人公
を見舞う痛恨の真相は、極めて残酷。何といっても彼は、その「出発点」から間違えていた
のですから。
四人の人間関係の力学によって作り出される「偽の解決」も真相と
拮抗した優れたもので、ミスリードとして、十二分に機能しています。
岡嶋二人の後期傑作三作の一作
★★★★★
富豪の奔放な一人娘が、不審な事故で死亡してから三ヶ月。
事故の直前まで彼女と一緒に居た四人の男女が、彼女の母
親によって、地下にある核シェルターに閉じ込められてしまう。
そこのトイレの壁には、死んだ娘と事故車の写真が貼られていて、
その上に「お前たちが殺した」と赤ペンキで殴り書きがされていた。
四人は、脱出を試みつつ、事件の真相について議論を重ねていくが……。
現在の話に、時折、三ヶ月前の過去の回想が挿入されるというカットバックの構成が
採られ、四人が事件について議論を重ねることによって、少しずつ三ヶ月前の記憶が
甦り、真相を究明するためのデータが揃っていくという展開となっています。
それぞれに自分は無実だと主張して譲らない四人は、ともすると感情的になり、なかなか
冷静に議論しないのですが、それでも彼らの証言を客観的に検討し、総合していくと、彼ら
以外に犯人はあり得ないのにも関わらず、彼らの中の誰も犯人の要件を満たさないという
奇妙な矛盾が浮かび上がってくることになります。
もちろん、そこには欺瞞が隠されているのですが、それに最後まで気づけなかった主人公
を見舞う痛恨の真相は、極めて残酷。何といっても彼は、その「出発点」から間違えていた
のですから。
四人の人間関係の力学によって作り出される「偽の解決」も真相と
拮抗した優れたもので、ミスリードとして、十二分に機能しています。