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山・動く―湾岸戦争に学ぶ経営戦略

価格: ¥2,243
カテゴリ: 単行本
ブランド: 同文書院インターナショナル
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ロジスティクスから見た、湾岸戦争とビジネス ★★★★★

 55万余の将兵と700万トンの物資と13万両の選等車両をアラブの砂漠に適切に送り込むため、湾岸戦争で史上最大のロジスティクス・システムが活用された。
 集中と分散を適切に行うことによる、物資補給の最適化の実例の全貌を作戦司令官パゴニス中将自らがドキュメンタリータッチで詳細に語る。
 軍事の面の黒子、銃後の世界のような扱いを受けている兵站部門を中心に扱った書籍。
 多国籍軍として展開する湾岸戦争の兵站(ロジスティクス)の原動力ウィリアム・ガス・パゴニス氏の生い立ちから湾岸戦争までの半生がユーモアを交えて語られる。
 ロジスティクスを実践の場で有効活用するにあたりたいへん重要な、リーダーシップとロジスティック論にも注目したい。
 旧陸軍で「輜重輸卒(しちょうゆそつ)が兵隊ならば、蝶々蜻蛉(ちょうちょとんぼ)も鳥のうち」と揶揄されていた。
 理論は理解されてもついつい、正面が重要視されるが、このような場面でこそ、適切なリーダーシップがポイントとなる。
 兵士が戦いの場で全力をだせるよう、環境を整えることに力を入れている米軍でも、辻褄の合わないぐらい後方支援が後回しの事項である事実を知った。
 論理的でなければロジスティクスは機能しない。
 一時的には米軍とて例外「正面」重視で「正面」が機能不全になる(なる可能性が強い)ことを知った。
 とても意外。

 災害出動に力を入れている自衛隊はそのようなことはないだろうが、後方支援、兵站が整ってこそ正面が有効に機能するのは、軍事も実業も同じこと。
 後方支援への配慮が欠けていれば、一時的には攻勢にたてても、継続が不可能となる。
 ナポレオンと冬将軍、ナチスドイツのスターリングラードの戦い、インパール作戦など実例はたくさんある。


 巻末に危機管理専門家の佐々淳行氏の監修としてのコメントもある。
 連合赤軍浅間山荘事件でもロジスティクスは重要だったようだ。
 こちらも物流(ロジスティクス)について考察する人々、緊急事態下での適切なリーダーシップを考える人々にとって価値ある一文。

 ウォルマートの全面協力による、ICタグ活用の物流管理についての詳細が知りたかったが、幹部であるパゴニス中将の知るところ(詳細)ではなかったのかもしれない。
ロジスティクスの意味を改めて学び直す ★★★★★
「ロジスティクス」は多くの企業では単なる「物流」の延長だと捉えられているでしょう。
そんな意味ではないのです!
もっと、包括的な.... あぁ、伝えられない。

企業の技術スタッフは是非とも読んでください。
自分がどんな役割を演じるべきなのか、もの凄く参考になると思います。

名著「補給戦―何が勝敗を決定するのか (中公文庫BIBLIO)」では「ロジスティクス」を「兵站」と考えるようですが、もっと深い意味があるのを知りました...

「ロジスティクス思考とは何か―戦史から解明する戦略的物流革命」
「ロジスティクス―戦史に学ぶ物流戦略」
もお勧め!

私は残りの会社人生、パゴニス中将の云う所の「ロジスティクス」を極める事に賭けようと思う。
第3の転回点かな?この本は...
これは面白い! ★★★★★
軍事的には「縁の下の力持ち」的存在である兵站部門を専門に扱った数少ない書物である。本書は湾岸戦争中に後方支援作戦の総指揮をとったパゴニス将軍の生い立ちから湾岸戦争まで彼の半生を綴った作品にとどまらず、後半にあるリーダーシップとロジスティック論にも特に注目したい。

孫子の兵法にある「敵を知り己を知らば、百戦危うからず」をパゴニス将軍の経験と教訓から展開しいる。リーダーシップ論ではまずは己を知り、組織に勢いをつけ、部下を知り、明瞭な目標と目的を設定し、単純明快に情報を伝達せよと説く。他に、軍事部門とビジネス部門のロジスティックがどう似ていて、どう異なるかとの所見がありこれもまた読者を引きつけさせる。

同時に、本書最後に監修として危機管理専門家の佐々淳行氏のコメントも掲載されており、こちらも読まれたい。