これは、レストラン業界への革命だ
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この本は、キハチが毎月開催している「グルメサロン」で実際に使われた料理に関するレシピとその背景にある狙いについて書かれた本である。
この本の真価は、索引前の6ページにある。そこには、単店舗からチェーン店まで、全てのレストラン経営上の運営上のヒントがみっちりと詰まっている。可食率を計算し、出来るだけ廃棄コストを抑えながらのメニューの組み立てを提案している本が何処にあるというのか。無国籍料理というお洒落な看板を掲げていながら、その背景にある徹底的なコスト計算と味の組み立てを見ると、ただただ絶句するのみ。
家庭用に作られていながら、実際に掲載されているレシピは絶妙な”さじ加減”と”盛りつけ”を再現する事にのみ的を絞っている。料理歴が浅い人だと、多分この本のレシピを再現する事は出来ない。これが最大限に生かせるのは、多分店舗を切り盛りしているオーナーシェフであろう。この本を読みながら、この本が出版された真の狙いに思いをはせるのも、また一興。
もちろん、一般の人でも、この本はキハチ流無国籍料理への良いガイドブックになると思う。読むと食べに行きたくなる事請け合い。