貧困ビジネス批判に対する反論本
★★★☆☆
生活困窮者へのサポート団体であるNPO法人の活動内容を紹介した本。
日本において、貧困者へのサポートが不足しているとの著者の主張自体は
説得力がある。しかし、生活保護申請を活動の基軸とする以上この団体
の活動は胡散臭いとしか言いようが無い。
将来のリスクに備えて、貯蓄や、ビジネス能力の構築に努力することは
社会人として当然に要求されていることであり、自助努力を促すといいな
がら、サポートの主力原資が生活保護費では、支援が依存を生み出しており
かつ、活動によって公的な負担を増大させているとしか思えない。
魚をいくら与えても、魚を食いつくしてしまえば飢えてしまう。魚の
取り方を社会的弱者の方に身につけてもらう方法はないものだろうか。
PS
ページ下にいろいろ用語解説がなされているが、誤りや表現の正確さに
欠けるところが有る。また記載内容の確認や統計データの出所を示すに
しても、説明の根拠となる参考文献を記載すべきである。
(例として、P137に年利18%超の金利が禁止されているとあるが、年利
20%超の誤り正確には、貸付金額によって規制金利が異なる)