「シャングリラ」「女子たちに明日はない」「とび魚のバタフライ/世界が終わる夜に」「橙」と、シングルをリリースするたびに奥深い音楽性を披露、グングンと評価を上げている3ピースバンド"チャットモンチー"の2ndアルバム。「親元を離れて暮らしてる、ちょっと親不孝したことのある女の子なら絶対に泣く」(←レコード会社スタッフの発言)という、ヒリヒリとした切なさをたたえたロック・ナンバー「親知らず」でスタートする本作は、"3人だけで自分たちの音楽を作り上げる"という強い意志を軸にした、まさに"生命力"溢れる作品になっている。ドライブ感あふれるバンド・サウンドのなかで"女の子のメイク"に関する鋭いリリックが鳴り響く「Make Up! Make Up!」、叙情的なメロディと恋愛の葛藤を描いた歌詞が溶け合う「ミカヅキ」など、豊かな個性がたっぷりと込められた力作。(森朋之)
リアル
★★★★★
ぶっきらぼうに作られているようでいて、ドラムスの不思議なテクやコーラスの入れ方とか音の組立のセンスがすごいと思う。一ヶ月は毎日聞き続けました(笑)
「世界が終る夜に」 −神様が作ったのでも悪魔が作ったものでもない世界で、神様でも悪魔でもない自分の希望でも絶望でもない生き方を求めているのだと了解した− なんか聴いた途端に周りの見え方が変わってしまうほどの力がある。
これこそ生きる力そのものだ!
★★★★★
チャットモンチーの2ndアルバムは確実に前作から成長したチャットモンチーが体感できます。 シャングリラなどのヒット曲を非常に完成度が高い楽曲ばかり入ってます。 これを聞いているとすごく癒されます。 やっぱりチャットモンチーは最強です。 チャットモンチーよ、 生命力をありがとう。
生命力のある声
★★★★★
『聞こえる声』です。いろいろなボーカルスタイルがあるとは思いますが、素直に一生懸命な橋本絵莉子さんのボーカルが好きです。
ファン層を広げたポップアルバム
★★★★☆
1stアルバム「耳鳴り」でロックファンの心を鷲掴みにしたチャットモンチーの2ndアルバム。
3rdまでを聴き込んだ上での感想としては、
このアルバムが1番聴きやすいポップ寄りのアレンジになっていると思いました。
「親知らず」や「橙」「世界が終わる夜に」「真夜中遊園地」は前作から正統進化した、
延長線上にあるような骨太ロックですが(「橙」はかなり昔に作曲したそうですが)、
それ以外は結構明るくてポップでリズミカルな楽曲が多いです。
決してそれは悪い意味ではなく、いかにロックといえど、
初めから敷居を高くして多くの人に聴いてもらえないような音楽というのは
ちょっと違うと思いますし、何にしろ本人たちが楽しんで制作しているのが
伝わってくるので、その姿勢には好感が持てます。
ポピュラリティとロックは矛盾していないことを証明してくれていますし、
「シャングリラ」というライブで鉄板となる名曲を手に入れたのも大きいです。
ただ、即効性が高いことの代償なのか、
シングル盤との重複が6曲と多くて聴きなれてしまったせいか、
1nd、3rdと比べると何度も聴いているうちに味が出るような奥深い曲が
少なかったように思います。
また作詞は橋本絵莉子さんの歌詞が切なくて1番好きなのですが、
ネガティブさゆえか2nd、3rdと2曲しか担当していないところも多少残念なところではあります。
「告白」までの作品で幅広く多くのファンを獲得した彼女たちが次にどんな新しい音楽を
見せてくれるのか期待したいと思います。
今このときの彼女たちがいる
★★★★☆
若い、というのはなんてみずみずしく、勢いがあり、
生命に満ち溢れているのだろう。そして、なんて眩しいんだろう。
チャットモンチーの2ndアルバム「生命力」はタイトル通り、
彼女達の生き生きとした気持ち、生命力に支えられたアルバムだ。
1stとはまた違う若さや表情がここにはある。
それは単純にいえばストレートでシンプルに音を出している事
(出せるようになった、といってもいい、
つまりは上手くなった、って事)もあるし、歌詞も彼女達の年代にとても合った
とてもかわいらしい恋愛のものから、とてもシリアスに物事を
考えたものや切なさ・・・多分、読んでてとても共感できるんだと思う。
そう、共感。
同年代はもちろん、世代には関係なくちゃんと伝わるような分かりやすい音、詞。
それって意外に考えすぎて音を出すと伝わらないものだと思う。
良い意味で、私たちがやりたい事はこれです!って”潔く”胸をはって前向きに音を出しているからこそ、今の私たちです、逃げ隠れもしません!聴いてください!
って言ってるような気がします。
それって結局、良い意味で若さ、なんだろうな。
とてもどの曲も表情が豊かに見えるし、生き生きしてる。
爽快な曲からPOPな曲、歪ませた曲。どういう曲を演奏していても、
この3人だからできるんです、という明確な提示を聞いている人に与えてくれます。
だからこそ、このタイトルが素晴らしいな、って思う。言い得て妙。
3人の女の子の気持ちが明確にそして上手く詰め込んだものを私たちがふらっとくらっと惹かれてしまうような、いわば彼女達が魔法をかけたようなアルバムだ。
そして、まだまだ立ちどまらないぞ、という彼女達のストレートな「意思表示」のアルバムでもあるような気がする。
さらには、女性の陰として浮き出てくるような不器用でどうしようもない切なさすら聞こえてくる。
それは、つまり彼女達の嘘偽りない姿がちゃんとこのアルバムに出てるんだろう。
だからこそ、共感できるんだ。
(2007・10・24記)