本書では「メモリーツリー」方式と呼んでいますが、
イギリス人のトニー・ブザン氏が開発した(脳の思考
方法に沿って)絵や言葉でノートを取る方法である
「マインドマップ」の紹介なのでしょう。マインドマッ
プは一般に仕事術として勧められることが多いですが、
学習術としても大いに有効なことが力説されます。
圧巻なのは、東大医学部生の授業ノートの実写(?)
です。在来どおり左上から右下に一行づつ文章にしたら
行数は想像もつきません。内容&構造の広がりもふつう
に人間が把握できる許容範囲にあるとは思えません。が、
その分量を、一望のもとに収めてしまうこの記法の凄さを
余すところなく見せつけます。
良い記述方法と優れた思考とは、確実に相互乗り入れ
するのでしょう。このノートコピーを見られただけでも
本書を購入した元手がとれたと思っています。