秋が似合う、美しいクロスオーヴァー
★★★★★
「夏の旅」に続いて、同じ1984年に発表されたアルバムです。その後しばらく活動を
共にする和田アキラ(実は参加は1曲のみ)、カルロス菅野両氏が固定メンバーとして
クレジットされた、記念すべきアルバムでもあります。本格的な活動を開始する直前の
久保田利伸氏もアタマの「The Latin Man」でリード・ヴォーカルを披露しています。
…そんなウンチクはどうでもよくなるほど、哀愁を帯びたメロディが炸裂し、どこか
湿り気を感じさせる美しいアルバムです。
どうしても松岡氏と言うと「夏」のイメージが付いて回るので、このアルバムも正当な
評価がされていない気がします。
実際、ラテン・パーカッションもやや控えめで、今聴くと当時流行していた電子ドラムと
美メロの相性が「?」な場面もあります。
それでも、「そろそろ日が短くなってきたなぁ」と感じ始めると、必ず手に取るアルバムです。
かように、日本のクロスオーヴァーが商業的な成功と裏腹に徐々に衰退を始めた
1984年に、松岡氏はさり気なく名作を連発していたわけですね。
晩夏の切なさ漂う名盤
★★★★★
タイトル曲がこのアルバムの象徴とも言える。
イントロのピアノを一聴しただけでそれと分かる
哀愁漂う松岡節。涙がちょちょぎれる。
そして、バックをシンプルに支えるドラムとカラフルな
パーカッション、そしてドシンと脳に響く
重量感のある高橋ゲタ夫のベース。
ソロが大々的にフィーチャーされたロックテイスト溢れるギター。
全てが絡み合った松岡直也グループの
独特なサウンドは癖になる。
この曲はライブで聴いても素晴らしい。
他にも松岡さんらしい感動的な佳曲揃いの名盤。
すばらしいアルバムです
★★★★★
このアルバムを聞いていたのは20年前のこと、海に行くドライブ中のBGMでよく聴いてました。 CD化されてなかったので長い間聞けませんでしたが、CD化されたと知って思わず買ってしまいました。 哀愁漂うフレーズが時に切なく若かった当時を思い出させてくれます。夕焼けのジャケットもいい雰囲気で最高ですね。 時代を感じさせない名アルバムだと思います。
非常にレアなアルバム!
★★★★☆
このCDを聴いたのは確か大学生の時だったように記憶しているが、参加ミュージシャンを見て驚いたものである。松岡さんの広い人脈がそのサウンドの厚さを作り出していることは言うまでもない。熱帯ジャズ楽団を率いて、カーネギーホールデビューまで果たしたカルロス菅野、アメリカで活躍中の久保田利伸など、当時若手で無名であったミュージシャンを起用し、それぞれの才能を光らせているのは松岡さんの力によることろが大きいだろう。