２００６年にファンタジーコレクションとして１０００円
限定盤がリリースされた時に、ボーナストラックとしてCD
に追加されて、収録された楽曲がLP時代から大幅に変わった珍しい盤です。
でも内容は一級品。Evansのテイク違いに捨て曲はありません。
１から５のIntuitionからの別テイクも、こっちの方が良いんじゃない？
と思える好内容。エレピになじめない方も多いでしょうが、リリカルで
素敵です。６から９のトリオ演奏もデュオの後なので、新鮮に響きます。
ジャケットのEvansの容貌と服の色のセンスに驚きますが、エレピが
お嫌いでなければ買って損のない未発表音源です。
Hi-lili,Hi-loの別テイクが聴けるのも嬉しいところです。

ビル・エヴァンスとエディ・ゴメスのデュエットアルバムIntuition（１９７４年録音）や死後発表のEloquence(１９７３年録音） からのオルタネイトテイクが１〜５曲目。ゴメス、マーティン・モレルとのロスはシェリーズマンホールでのライブ音源（１９７３年録音）からが６〜９曲目。このライブ音源はLP時代の本作From The 70'sに収録されていたので、１〜５曲が未発表曲となる。１曲目のGone With The Windが素晴らしい。前述のEloquenceからのオルタネイトテイクだが、とっても爽やかで心地良い。２曲目のHi-Lili,Hi-Loもとってもリリカルな演奏で癒される。まるでどこからかそよ風が吹いてくるかのようだ。エレクトリクピアノでの変化球曲も混ざっているこの５曲は出来が良く拾いものだ。さて、次に既発表のシェリーズマンホールでのトリオライブだが、これも満足できる内容の４曲だ。ライブ定番曲が続くが、久しぶりにGloria's Stepをやっているのもうれしい。二つのオケージョンの残り物から成るＣＤだが、不思議と統一が取れている。中身が良いので聴いていてぜんぜん疲れない。このタイトルにこのＣＤジャケ（画像なし！）だから買う気が起こらないかもしれないが、エヴァンス晩年の傑作の一枚に違いない。ファンの方は無くなる前に是非コレクトしてくことをお薦めいたします。星４．５です。