誘惑展開に盛り込まれた“堕とし”の要素がショタコンで邂逅する
★★★★★
以下の諸兄に本作はうってつけである。
・前作『若妻柔肌レッスン』を気に入った人
・主人公を「可愛い、可愛い」と愛でまくるショタコン的激甘展開が好きな人
・官能小説にも「萌え」的胸キュンの愛情を求める人
・淫語が乱れ飛ぶ言葉責めの情交が好きな人
・真面目な人妻を堕とす展開が好きな人
王道の誘惑路線に、前作から顕著なショタコン的愛情をてんこ盛りにした明るい甘々テイストが心地良いのだが、3人のセレブ妻(全員夫あり)の1人を真面目で堅物に設定し、この人妻に一目惚れした主人公が猛烈なアタックを見せる展開を並列しているのが本作の白眉。積極的な誘惑とお姉さん的交わりに押されっ放しなサブヒロイン達とは別ルートで描かれるメインヒロインの困惑と抵抗、これを何とかモノにしたい主人公の言葉責め含みの交わりが好対照で何ともいやらしい。特に、夫が在宅中のトイレに連れ込んで強引に交わる場面には、寝取りと同時に凌辱のエッセンスも散りばめられており、人妻の抵抗が背徳感をさらに助長している。しかし、浮気がちなダメ夫に対してもなお妻としての使命感にも似た頑迷な矜持だけで操を立てていた人妻の心の奥底に眠る“本性”が次第に露呈するプロセスと、その決壊の時がギャップの破壊力で迫ってくるのである。「いやよ、ダメよ」と抗いつつも押しの弱さと主人公可愛さが相まって蕩けていくのが実にいやらしい。そして、一見別ルートに思えたメインヒロインとサブヒロイン達の展開が邂逅する。人妻の過去の秘密を少しだけ絡めつつ、この3人にはどのような繋がりがあるのかを、めくるめく言葉責めで堕ちていくセレブ妻達の痴態と共に楽しめる作品である。なお、結末については若干の心残りを感じるところもあるが、今の生活を維持しつつ楽しむセレブ妻達のしたたかな処世術と見れなくもない。