お姉様方がショタコン全開で主人公を愛でる
★★★★★
基本的にアニメ絵だが、中の挿絵の方が良い意味で幼さが感じられないので、表紙でちょっと損をしている気がする。新婚の従姉、家庭教師先の未亡人母、小母的な実母の親友といったお姉様方がこれでもかと16歳の主人公にイレ込む話である。もぅね、貴女方、ショタコン全開っぷりも大概にしときなさいよ、というラヴラヴの猪突猛進には主人公ならずとも降参したくなる激甘展開。結果的に筆下ろしをして貰った従姉と多少ギクシャクしている間に小母や未亡人母が「可愛い、可愛い」と迫りに迫って、気がついたらがっちり脇を固められていた主人公である。とにかく、溢れんばかりの「主人公大好きっ!」が一直線に描かれているので、かなりご都合主義な展開にあってもそこはご愛敬とスルーしてしまうパワーがある。みんながこれだけ愛情を注ぐのだから、他に選択肢が無いだろうとばかりに最後はバリバリハーレムだとぶっちゃけてしまうが、これもまた結構無茶な結末を描いている。「新婚さんなのに?(従姉)」、「小さな娘がいるのに?(未亡人母)」と少々首を傾げるところもあるが、主人公を愛すればこそ、この行き過ぎた、そして自堕落なオチも許されるのかもしれない。要は、小母が主人公に持ちかけた提案にみんなが乗っかっちゃった訳だが、官能ファンタジーここに極まる明るい結末である。
主人公が大好きな故に「もうっ、我慢できないっ!」というお姉様方の煩悶が無節操に暴走する淫猥さがあり、時に恥じらい、時に妖艶に、そして一途に主人公を求める場面が目白押しである。そんな官能描写もなかなか濃厚に描かれていて実用性も高い。また、若干似通った雰囲気な小母や未亡人母に比べて、可憐に恥じらいながら愉悦を爆発させる従姉に光るものがあった。ただ、終盤で登場する、小母のフィンランド仕込みだというプレイは好みが大きく分かれるかもしれない。