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東アジア「反日」トライアングル (文春新書)

価格: ¥746
カテゴリ: 新書
ブランド: 文藝春秋
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不当な要求には断固NOを ★★★★★
東アジア諸国の日本への不当な干渉や要求をニュースで見る毎に
日本人の一人として困惑してきましたが、本書を読んで
何か胸のつっかえが取れたような気がしました。
中国人・韓国人は中華思想であり、戦争云々が無くとも、
彼らは日本人への侮蔑の感情があることなどを知りました。
本書は本当に有用だと思います。日本でネット右翼などと呼ばれる
方が増えていると思いますが、本書を読んでもっと勉強した方がいいと思います。
敵を知り、己を知らば百戦危うからずとは孫子の言葉のようですが、
もっと相手の事を知った方がいいと思いました。
まあ知れば知る程嫌になるかもしれませんが。
イスラエル・パレスチナと同じ構図 ★★★★★
中近東に位置するイスラエル・パレスチナの2000年以上に亘る、そして今も、これからも続く果てしない対立、あたかも電極の同極同士が反発しあうような構図が、これを読んで自分たちも同様な関係国を有していたのだと気付いた。他人のことはよく解るが、自分のことはなかなか気付かないと骨身にしみた。このことは自分たちが受けてきた教育にも問題があるように感じられる。歴史教科書問題は政治問題化し、タブーと教師にも認識されていると推察する。しかし、自国の歴史を知ることが重要であることと同じくらい、隣国、アジアの正しい(隠し事のない)歴史を学校で教えることはお互いの理解を深められ、また、更なる友好のため、経済・文化発展のためにも正しい行動指針と考える。しかし、著者が言うように長い時間と地道な努力、我慢・辛抱が果てしなく続くのだろう。でもそういった作業・行動なくしては真の友好国とはならないであろう。著者の書で初めて隣国のことが理解できた。
「反日」は止まらない ★★★★☆
著者の古田博司氏は、かつて日韓歴史共同研究のメンバーだった。つまり、筋金入りの朝鮮史の専門家である。

それだけに、「反日」をかかげる中国、韓国、北朝鮮に共通する思想的背景についての解説は、論理的かつ説得力がある。最後まで読めば、三国の過去、現在、未来を冷徹に見つめた批判書であることがわかるが、「彼らの最近の行動は、あまりにも見苦しい」といった舌鋒するどい表現は、いささか煽動的なきらいがある。著者はいまも南北朝鮮の映画や歌謡曲を熱心に鑑賞しているというから、つきあいが長く深いだけに愛憎なかばする心境なのだろう。

著者によれば、どの国にとっても、近代化への結束のエネルギーを得るには「忘れ得ぬ敵」が必要だという。日本もかつて西洋列強に伍していくために国のかたちを急ピッチで整え、結局勢いあまってアジアの覇者をめざした。その歴史の功罪はさておき、「中華」のプライドを傷つけられた三国――朝鮮にも「小中華思想」がある――が、わが国を「忘れ得ぬ敵」に選んだのは事実である。したがって、いかなる政治的な対処をしようとも、彼らが心理的な満足を得るまでは「反日」は止まらないのだ。

実際、北京五輪の成功によって自信の生まれた中国では、「反日」の空気はすっかり冷め、言論にも余裕が生まれているという。ぜひとも順調に民主化の道を歩んでもらいたいが、それに失敗すればまたいつでも「反日」の熱はぶり返すことだろう。深い泥沼のなかにある北朝鮮は言うまでもなく、「日本と戦っていまの国の礎を築いた」という苦しい嘘をかかげている韓国は、どこかでカタルシスを味わわないかぎりは、いつまでも因縁をつけてくるだろう。このことをしっかり認識した上で、日本は三国とのつきあい方を考えなければならない。
現代日本において魯迅の精神を継ぐ ★★★★★
とにかくアツいなあ…というのが、本書を通読した上での第一印象である。

正直、著者が熱く語っていることのかなりの部分が、評者にとっては「どうでもいい」ことであるので、かえってこうしたテーマを冷静に考えることができた。巷に掃いて捨てるほどある受け売りの嫌韓論・嫌中論と本書が一線を画するのは、著者の知性と五感とをフルに使って組み上げられた血の通った議論であるからだろう。自らレッテル貼りに手を染めている以上、読み手からのレッテル貼りや決め付けから自由になることは難しいだろうが、できれば虚心坦懐に読んだ上で、その論ずるところを吟味したいものである。

それにしても、こんな風にアツく語って、次の世代を担うことになる若い読み手が、そのアツさに共感して受け売りを始めたとしたら、それは現代日本における「阿Q」現象に他ならないのではないだろうか。そんな精神的勝利法で優越感を得るような人々の誕生を、著者は別に望んではいないと思うのだが。
中国の部分は精彩を欠くが・・・ ★★★★☆
中国・韓国・北朝鮮。
反日を国是とする東アジアの「反日」トライアングル国家である。

中国・韓国・北朝鮮には最早何も期待できないのか。
著者は期待の裏返しの絶望にあるように感じる。期待して裏切られる。
そしてこのトライアングルは反日が国是であり、歴史段階が進まない限りは反日の動きがやむことがあり得ないことを喝破する。

しかし、道徳性と歴史の関連はこのトライアングル国家のみの問題であろうか。
日本も中華の文化伝統の一端を継承する文化圏である。歴史に客観性よりも正しさを求めがちな傾向は同様ではないか。
過去の「あった」姿よりも過去の「あるべき」姿を追い求める。伝統に道徳性を求める心性は日本にも根強く残っている。そこに反日トライアングル国家の思惑に嵌ってしまう隙ができてしまうのではないか。

著者は朝鮮研究の専門家である。深く朝鮮を愛する人間である。
そのためか、筆が朝鮮に及ぶや鮮やかである。特に抗日の実績のない韓国が北朝鮮に正当性で劣ることを東アジア史の該博な知識を基に詳述する部分は見事である。反面、中華主義を中心とする中国についての論究ではいまひとつ切れが足りない。時代論のような理論的な部分も少々退屈さを感じてしまう。著者の筆はその本領である朝鮮、それも事実を積み重ねる実証において最もその輝きを放つように感じた。