こんなに豊かな想像の世界が楽しめる
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10代と言えば、小学校高学年から、大学前期生まで含まれるでしょうが、中・高校生向きにに書かれた読書案内だと思われます。古今の日本文学作品で「いかに生きるか」のテーマに応えられるようなものが選ばれています。簡単な小見出し(キーワード)を付け、102冊が各3頁宛で簡潔に読みどころが紹介されています。
1青い春…『孤独にさようなら』辻仁成『風の歌を聴け』村上春樹『僕って何』三田誠広
2立ち向かう…『あきらめないこと、それが冒険だ』野口健『10歳の放浪紀』上條さなえ
3大切な人…『博士の愛した数式』小川洋子『天山の巫女ソニン』菅野雪虫『青空の卵』坂木司
4自分を好きになる…『風葬の教室』山田詠美『青い光が見えたから』高橋絵里香
5生きていることば…『落ちこぼれ』茨木のり子選『詩ってなんだろう』谷川俊太郎
6セカイを知るということ…『あなたのたいせつなものはなんですか?』山本敏晴『「自分の木」の下で』大江健三郎
7知る喜び…『進化しすぎた脳』池谷裕二『日のおたる白い壁』江国香織『生き抜くための数学入門』新井紀子
8伝えるべきもの…『いのちの音がきこえますか』柳沢桂子『小さな命からの伝言』アグネス・チャン
9「生きる」ということ…『14歳の君へ』池田晶子『「ゆっくり」でいいんだよ』辻信一
10それぞれの物語…『犬たちがくれた音』高橋うらら『アインシュタイン16歳の夢』戸田盛和
読書の世界は想像の世界のプロローグ。現実の世界では自由にならないことが、読書の世界では自由に羽ばたける無上の喜びがある。