誰が何と言おうとサンボーンは自らのJAZZをやっている
★★★★★
昔からのジャズファンの中にはサンボーンなんか聴かない、という人も多いでしょうね。
まして、このPearls はWith Strings,こんなのジャズじゃない、と最初から聴かないことでしょう。
しかし、この音楽を虚心で聴けば、そこには豊穣な世界があるのに、勿体無いことです。
私はサンボーンのアルバムのなかでこのパールズを一番良く聴きます。
サンボーンのドラマチックに歌い上げるサックスを最もストレートに聴ける盤だと思うのです。
11曲の選曲が素晴らしいです。
サンボーンのサックスをいかに心地よく鳴らせるかを考えた選曲だと思います。
#3、Smoke Gets In Your Eyesは誰でも知っている懐かしいメロディをサンボーンが歌い上げます。
#4、Pearls,シャーディ・アデュの曲。歌詞がないのにサンボーンは歌以上にドラマチックに歌います。この演奏力は凄いです。テクニックを超えた強烈な歌心。
最後の曲The Water Is Wide,有名なトラッドソング(私はポップ歌手のカーラ・ボノフの歌唱で知っていました。ジャズではチャールス・ロイドがECM盤でやってますね)
ここでは、リンダ・ロンシュタットが歌います。 リンダてこんなに良い声だったかなぁ、と少し驚き。
リンダの後、サンボーンがたっぷり聴かせてくれます。
(すみません。今気づきましたが11曲目は日本盤のみのボーナストラックとのこと。是非日本盤を捜してください)
わたしがベスト・トラックと思うのは#8、Everything Must Changeです。
「全ては変わっていくんだ」という情感を込めた、泣かせる演奏になっています。
(#2、Try A Little Tendernessも同系統の曲)
サンボーンが凄いと思うのは、このシチュエーション(環境)で演奏しながら、やはり紛れも無いJAZZになっていること!
誰が何と言おうと サンボーン は自らのJAZZをやっている。
サンボーンは弦に合わない
★★★☆☆
ジャズ基地だったころ、ウィズストリングスものにはまっていて、サンボーンならさぞかしと期待した分、失望が大きかったアルバムでしたね。それは今でも変わらず。サンボーンのサックスは弦に合いません。リラックスするたいぐいの音色じゃないですね。録音も今までのサンボーン路線を踏襲してるから、さらにまずい結果に。耳が痛いといっても言い過ぎではないです。やっぱ、ファンクでイケイケがやっぱサンボーンの身上だね!
名盤です。
★★★★★
耳アタリがよいから、ストリングスが入ってるから
などという批判はこのCDにおいては全く無意味である。
そもそもサンボーンをC.パーカーやS.ゲッツみたいに
語るところが奇妙としか言いようがない。
上質なイージーリスニングの名盤と言いたい。
本当にサンボーンがやりたくて録音したのか?
★★★☆☆
ウィズ・ストリングス。ゴージャスなサンボーン16作目のアルバム。サンボーンの泣きをこれ以上に有効利用できる企画はないのでは?さらには、誰もが聴いたことのあるようなスタンダード・ナンバーを散りばめれば、アルバムとしてはこれ以上聴きやすいものはないでしょうね。
ただし「本当にサンボーンがやりたくて録音したのか?」というとボクは・・・・。でも、選曲のセンスはさすがです。センスの良さで星をひとつ増やしました。
究極の癒し系サウンド
★★★★★
デビッド・サンボーンは小生の最も好きなミュージシャンの一人ですが、このアルバムはサンボーンのアルバムの中でも、特筆すべき究極の癒し系サウンドを奏でてくれます。BGMは勿論、残業で疲れ切った時、カミサンに八つ当たりされた時、家事・育児に飽き飽きした時などにもピッタリ! 胎教にもいいかも。
ただ、このアルバムを聴くと、なぜか上質のブランデーを飲みたくなってしまいます(胎教には向かないかも)。