『趣味人とは得てして「天の邪鬼」なものである。』
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『いのうえ・こーいち鉄道ノスタルジー02「稀車珍車・好き」趣味的にみた車両』が正式書名。稀車(きしゃ)と読むのだそうだ。
「なか見!検索」できない本みたいなので、どんな「稀車・珍車」を取り上げているかちょっと紹介してみたい。
仙山線の試作交流電機&試作電車、DD20&21(両形式とも形を思い出せます?)、客車改造気動車、ディーゼル貨車、有蓋無蓋兼用貨車(?)、密閉式(洋式)展望車・・・。
自身が書き出しで言うように著者は相当の「天の邪鬼な趣味人」らしい(笑)。これらすべての車両に著者自身の写真、また面白いエッセー風の解説や旅行記が付く。
モデラーでもある著者だけに、模型化を意識して屋根上他のディテール写真なども多いが、稀車ばかり取り上げているだけに、偶然見かけてシャッターを切ったという感じの1カットだけの車両もあるのは仕方が無い所か。稀車珍車どころか、著者も結局解き明かすことのできなかった謎の車両(?)も出てくる。
取り上げた車両は基本的に国鉄型だけであるが、あとがきにこうある。
『本書は「国鉄版」であって、私鉄や専用線なども含めると、稀車珍車は数知れず、・・・略・・・。そうしたものをまとめる機会もあるやもしれない。』
ぜひ続編「ノスタルジー03」以降でお願いします!