本作がデビュー作となるわけだが、中堅どころのキャリアあるメンバーが多いためか、内容は堅固で楽曲の質も高い。
永遠のハードロックアンセム「Forever Young」が、全ロックキッズ必聴である事はもちろん、「Wings」や「Seasons」など他の曲も爽やかでスケールの大きな、素晴らしいアメリカンハードロックで、むしろブリティッシュ的な「Forever Young」がアルバムでは異質である。
特に、ダニー・ヴォーン(Vo)の伸びやかでソウルフルな歌唱が素晴らしい。ガッツのある声質でさっぱりした歌いっぷりは、いかにもアメリカの観客に受けそうだ。(まあ、このくらいの素材はアメリカにはゴロゴロ居るのだろうけど)
プロデュースは、WHITE LIONやCHEAP TRICKを手がけたリッチー・ジトーで、本作もやはりその辺りに近い路線の音作りだ。
このアルバムが廃盤なのは、少なくともロックファンには大いなる損失だ。ぜひとも再発して頂きたいものである。