大富豪の息子で弁護士志望のオリヴァー(ライアン・オニール)と、お菓子屋の娘ジェニー(アリ・マックグロウ)。ふたりは偶然図書館で出会い、周囲の反対をおしきって結婚する。しかし、その時すでにジェニーの身体は白血病に蝕まれており…。
ラストの名台詞「愛とは決して後悔しないこと」も有名な、悲恋ラブ・ストーリーの代名詞ともいうべき大ヒット作で、アーサー・ヒラー監督の職人的手腕が冴え渡った代表作。古今東西に通用する普遍的ストーリーが、奇をてらう事なくオーソドックスにつづられていくのがいい。フランシス・レイによる甘美なメロディも、アカデミー賞作曲賞を受賞し、今や映画音楽のスタンダードである。なお、オリヴァーのその後の人生を描いた『続ある愛の詩』も製作されている。(的田也寸志)
アーサー・ミラー監督の最高傑作! 恋愛映画の王道的名作
★★★★☆
☆時代遅れやら、古臭いと言わずに是非ともご鑑賞頂きたい、哀愁たっぷりの感動のラブ・ストーリー。脚本を担当したのは、ビートルズを主役にしたアニメーション映画、『イエロー・サブマリン』のエリック・シーガル。名門の御曹司オリバー(ライアン・オニール)とイタリア移民のお菓子屋の娘ジェニー(アリー・マッグロー)がアイビー・リーグのキャンバスで愛を育む。そして、2人は周囲の反対を押し切って結婚する。生活は苦境の連続で、苦労が耐えなかったが、2人は充実した幸福な日々を過ごしていた。弁護士志願だったオリバーは猛勉強の末、見事、弁護士資格を取得。幸せの絶頂期を迎えていた。が、無情にもジェニーが白血病にかかる。そして、ジェニーはオリバーに抱かれて安らかに死んでいく。という、物語でアーサー・ミラー監督は回想場面を取り入れたシンプルな演出を心掛けており、愛し合っても、結ばれない恋愛映画の典型的パターンを突き通し、嫌味のない素直な構成でお話が進行していきます。フランシス・レイの美しいテーマ曲もこの映画のムードを盛り上げている。無駄に悲劇性を強調しない作りもよろしい。名言の【愛とは決して後悔しないこと】も忘れられない。主人公のライアン・オニールとアリー・マッグローは、最高のベスト・カップルと言っても差し支えはないでしょう。人生ドラマとしても高く評価したい。身分の壁を超えた恋愛を詩情豊かにして、真摯なタッチで几帳面に描いた愛の名画です。
永遠に語り継がれるべき名作!!
★★★★★
1970年といえば、遙か昔のことではある。多感な時期にリアルタイムに観たものにとって、その時の衝撃は、計り知れないほど大きなものがあった。
超名門ハ−ヴァード大学に通う大富豪のボンボンオリバーが、イタリア系移民のクッキー職人の娘ジェニファー(これも超名門のラドクリフ女子大!)に一目惚れ。ロースクールに通うオリバーのために、ジェニーはパリ留学をあきらめ、サマースクールの教師などをして学費を稼ぐ。見事、3位の成績でオリバーはロースクールを卒業し、ニューヨークでの弁護士生活が始まった。今や前途洋々たるオリバーに告げられた、ジェニーの病気(白血病)の宣告。
プレッピー(東部の有名私立大学に通うお坊ちゃまたちの俗称)の生活、アイビーリーグとアイビーファッション(ジェニーのタータンチェックのミニスカートやマフラーもすてきだったなぁ)、新しい価値観と保守的な価値観との相克(親子の断絶)、アメリカの階級社会、等々当時の時代背景が見事に織り込まれた、珠玉の名作である。
「愛とは、決して後悔しないこと(Love means never having to say you’re sorry. )」とは、ジェニーの台詞だが、最後にオリバーが父親に向かって放つ言葉もまた、この言葉だった。(う〜、泣かせる!!)
久々に観て、家内とともに涙した。フランシス・レイの音楽もこの映画の真髄を表現していて、様々なカヴァーが生まれたものだった。アンディ・ウイリアムスの歌が懐かしい。
こんなに安くなっていいのか?と思う価格だが、早くブルーレイにしてくれないものか。すぐに買うぞ!!
万人が必見の名作!!!
見ておいて損はありません。
★★★☆☆
「愛とは決して後悔しないこと。」という有名なセリフが、ふかく胸に刻み込まれます。
一度聴いたら忘れられないテーマソングとともに、センチメンタルで優しい余韻を残してくれることでしょう。
これを観ると、誰かを一生懸命に愛したくなります。
また、恋愛におけるウィットに富んだ会話の教材としても、ぜひ御覧下さい。
青春、BGMそして人生
★★★★★
Love Story (ある愛の詩) DVD 1970
この映画を見たのは高校一年と3年の時だったろうか。もう30年以上前である。
初演ではなく(まだ小学生)、2本立てとか3本立ての時に見た。そして2009年の9月にまた見ることが出来た。
強烈に記憶に残るシーンがある。雪の中で二人が戯れるシーン。
高校時代、雪の日の校庭で下級生のカップルが楽しそうに戯れていたシーンとオーバーラップするのだろう。高校3年の冬、窓から僕は校庭を眺めていたのだった。
Love means never having to say you are sorry.
ずっと間違えて覚えていた。Love is never saying to say “sorry”. だと。
インターネットも携帯電話もない時代、はたして不便だったのだろうか、不幸だったのだろうか?富と貧という現実の中で生きざるを得ない人々、幸福という価値観は時代とともに変わるのだろうか?進歩とか発展という文脈の中で。
現実の日々にはBGMは流れない、だかフランシスレイのメロディーはなぜかこの物語にはやはり必須なんだと改めて感じた。
また何年か後にきっと見るのだろうと思う、この詩を。
愛とは決して後悔しないこと。
★★★★★
映画は、印象的なピアノの調べとともに、バレットのこんな言葉から始まります。
What can you say about a 25-year-old girl who died?
That she was beautiful and brilliant?
That she loved Mozart and Bach?
The Beatles?
And me?
25歳で死んでしまった彼女のことをどう話そうか。
美しく総明であり、
モーツァルトとバッハを愛し、
ビートルズと、
そして私を愛した・・・
そして物語りも中盤、彼女との結婚のことで仲違いしている彼と彼の父とのことで気を病み、家を飛び出したジェニファー。彼女を捜し求めるバレット。日も暮れてアパートに戻ってみると、玄関の外の階段に、寒さに震えながら彼女が座っている。
(Jenny)
I forgot my key.
(Oliver)
Jenny,I'm sorry.
(Jenny)
Don't.
Love means never having to say you're sorry.
そうです、かの有名な、
「愛とは決して、ゴメンナサイと言わないこと」
最近のこの手の、どっちか若死に物語と違うのは、オリバーがただ一人その事実を知っている時間が結構あること。ただのお涙ちょうだいではないのです。そして、ことさらに臨終シーンとか見せない。最後はあっけらかんと終わります。かの言葉だけを残して・・・。
Love means never having to say you're sorry.
韓国も日本も、ちょっと見習って欲しいですねぇ〜。ただの悲哀映画と馬鹿にせずに・・・。
それにしても、エリック・シーガルのこの言葉、深いです。そう思いませんか?わたしなんか、「ゴメンナサイ」「ゴメンナサイ」の毎日ですから・・・。