思いっきり雑多な寄せ集めながら、ぶっ飛んだ作品が多く、個人的には大満足の一冊。著者のもつ多面性を気に入ってるディープなファンなら是非手にして欲しい一冊。
★★★★☆
★4の上。
著者の7冊目。
男の子だけの不思議な取り換えっこ『おんなのこくらぶ』。
肉体改造師の少女に餌食にされる少年の嬉しいエグエロ系『左手右手』。
行商のちんこ屋さん物語。エグエロ系『棒手振り』。
勘違いが産んだ幼馴染みラブエグ『オヨメサンになる方法』。
少女のエグエロ系『七月三十一日』。
奇譚『食べ物を造る事』。
増殖する悪夢。ホラー系カルト劇『茸』。
テーマは真田虫。エグエグ系『虫の味』。
男っぽい女と女っぽい男のラブエロ『仔犬のしっぽ』。
全作品がテーマアンソロに掲載された作品。前半6編が『ほりほねさいぞう』名義。後半3編が『小瀬秋葉』名義。
テーマアンソロの性質上、作品の方向性もバラバラで単行本としての読み心地はかなり悪いかも。
特に小瀬秋葉名義のものは別人のような味わい。
その辺、個人的には凄く面白かったけど。
『食べ物を造る事』『おんなのこくらぶ』は、著者の短編のベスト5に入るくらい見事なデキ。
『左手右手』『棒手振り』も素晴らしい。
個人的になら『真田虫』『オヨメサンになる方法』『茸』が感慨深かったです。
とにかく雑多な寄せ集めなのでお薦めしにくいのですが、ぶっ飛んだ作品も多いので、ディープなファンの方には是非読んでいただきたい一冊でもあります。