1985年発表の3rdの再発（2009年）。
Remasterの表示は見当たりませんが、既発のＣＤに比べで音質は明らかに向上。
彼の持ち味である残響音による空間の広がり感がより明瞭になり、更に、中低域の押し上げもかなり効いて今までのスカスカ感がすっかり解消、うれしい限りです。

内容については、前2作、特に2ndでのマルチプレーヤとしての矜持と気合い（もちろん、素晴らしい出来です）から一転、かなりリラックスした作風に。
ＬＡメタル全盛時代の雰囲気にも影響を受けたか、キーボード主体の煌びやかさに重点が置かれてます。
全体としてはややこじんまりした印象は否めませんが、随所にフック漂う楽曲群は彼のComposerとしての力量の高さを示してます。Celine Dionの最新作でもエッジの効いた佳曲を提供するなど、その才能は未だ枯れておらず、プレーヤーとしてもぜひ再復帰して欲しいものです。
当時の時代の雰囲気が好き、或いは、既発ＣＤでは今一つだった方は、是非一聴いただきたい作品です。

　カナダ出身のマルチ・プレイヤーの８５年発表の３rdアルバム。前２作と違い、このアルバムはしっとりと落ち着いた哀愁感が漂う。このしっとりした哀愁感がアルド・ノヴァの線の細いヴォーカルと絶妙に合っていると思う。適度にドライヴするフックの効いたギターとトリッキー過ぎないシンセが実に心地良い（両方共アルドが弾いている）。

　めちゃカッコイイ（１）、フィオナことフィオナ・フラナガンとのデュエット（２）、キャッチーな（４）、スピーディーなハード・ロックの（５）（７）、さり気なく良い曲の（８）などがオススメ。
　個人的にはアルドのアルバムの中では一番好きなアルバム。

それまでの重厚な音作りから一変、今作ではライトなロックに変貌している。純粋な楽器の音をベースに、リラックスして作られた雰囲気を感じられる反面、練りに練られた音が感じられないのは残念でもある。しかし、独特のフレーズで弾きまくるギターワークは相変わらず巧いなぁと感じる。