大人のアレンジ
★★★★★
デオダードのアルバムの中でも、かなりクロスオーバー/メロウグルーヴ感覚が強い1978年のアルバム。ジャケはアヤメの花の奥から目が覗いているというちょっと不気味なものなんですが、音のほうはそんな妖怪的な感じの怪しさは微塵もなく、タイトル「ラヴ・アイランド」のとおりのリゾートぽい南国のけだるい心地よさが味わえるソフトな感触です。1stや2ndで顕著だったファンキーなグルーヴは、どちらかというと影を潜めていますので、そういうパッションみたいな感じが好きだった方には、これはちょっと物足りないかもしれません。しかし、メロウなグルーヴではあるものの、アレンジの技は冴え渡っているので、ダメなフュージョンのようにダレたり、飽きる感じがありません。若い頃は才気ゆえの突っ走り感があったと思うのですが、ここでは過度にインパクトをつけようとせず、大人の余裕のアレンジ力を見せ付けてくれています。そんな感じなので、晴れた海辺などでのんびり聴いたらサイコーだろうと思います。
フュージョン界に一石を投じた名盤
★★★★☆
デオダートことエウミール・デオダートが1978年に残したワーナー移籍後初となるアルバム。当時のワーナーが抱える売れっ子プロデューサー、トミー・リピューマとの共同プロデュース。古典的な音作りでフュージョンの原風景を思わせる内容だが、それでいて今尚新鮮な感動を与えてくれるのはデオダートの作編曲の妙といったところだろう。
また、デオダートの弾くフェンダーローズの音にも触れなくてはなるまい。レンジが狭いというデメリットを抱えながらも、その美しい音で人を魅了して止まないフェンダーローズ。そして、「自分より指が早く動くキーボーディストはいくらでもいる。早い演奏が必要な場合はそれに見合った奏者に弾かせれば良い。」と断言した上でリズムと情感を重視した演奏を聴かせてくれるデオダート。その姿は作編曲家としてでなく演奏家としても自信に満ちた格を感じさせる。デオダートの弾くフェンダーローズには単なるテクニックを凌駕した芸術性が存在するのだ。
デオダート以外の奏者についても豪華なメンバーが名を連ねている。ラリー・カールトン(g)にジョージ・ベンソン(g)、ハーヴィー・メイソン(ds)、ゴードン・エドワーズ(b)等だ。ジャズ/フュージョン界の名だたるプレイヤーが集まり作られた全曲インストロメンタルの硬派な作品。ロックやファンク、クラシックにブラジル音楽。様々な音楽を取り込んだミクスカルチャーの先駆けともいえる本作は、個性的な奏者の野合によってものすごいエネルギーを発している。
少々異色なのが4曲目の「San Juan Sunset」。エネルギッシュな楽曲が並ぶなかで妖しげな緊張感を持ったバラードが1曲織り込まれている。ローズの美しさがひときわ際立つ曲である。
フュージョン界に一石を投じた名盤
★★★★☆
デオダートことエウミール・デオダートが1978年に残したワーナー移籍後初となるアルバム。当時のワーナーが抱える売れっ子プロデューサー、トミー・リピューマとの共同プロデュース。古典的な音作りでフュージョンの原風景を思わせる内容だが、それでいて今尚新鮮な感動を与えてくれるのはデオダートの作編曲の妙といったところだろう。
また、デオダートの弾くフェンダーローズの音にも触れなくてはなるまい。レンジが狭いというデメリットを抱えながらも、その美しい音で人を魅了して止まないフェンダーローズ。そして、「自分より指が早く動くキーボーディストはいくらでもいる。早い演奏が必要な場合はそれに見合った奏者に弾かせれば良い。」と断言した上でリズムと情感を重視した演奏を聴かせてくれるデオダート。その姿は作編曲家としてでなく演奏家としても自信に満ちた格を感じさせる。デオダートの弾くフェンダーローズには単なるテクニックを凌駕した芸術性が存在するのだ。
デオダート以外の奏者についても豪華なメンバーが名を連ねている。ラリー・カールトン(g)にジョージ・ベンソン(g)、ハーヴィー・メイソン(ds)、ゴードン・エドワーズ(b)等だ。ジャズ/フュージョン界の名だたるプレイヤーが集まり作られた全曲インストロメンタルの硬派な作品。ロックやファンク、クラシックにブラジル音楽。様々な音楽を取り込んだミクスカルチャーの先駆けともいえる本作は、個性的な奏者の野合によってものすごいエネルギーを発している。
少々異色なのが4曲目の「San Juan Sunset」。エネルギッシュな楽曲が並ぶなかで妖しげな緊張感を持ったバラードが1曲織り込まれている。ローズの美しさがひときわ際立つ曲である。
フュージョン界に一石を投じた名盤
★★★★☆
デオダートことエウミール・デオダートが1978年に残したワーナー移籍後初となるアルバム。当時のワーナーが抱える売れっ子プロデューサー、トミー・リピューマとの共同プロデュース。古典的な音作りでフュージョンの原風景を思わせる内容だが、それでいて今尚新鮮な感動を与えてくれるのはデオダートの作編曲の妙といったところだろう。
また、デオダートの弾くフェンダーローズの音にも触れなくてはなるまい。レンジが狭いというデメリットを抱えながらも、その美しい音で人を魅了して止まないフェンダーローズ。そして、「自分より指が早く動くキーボーディストはいくらでもいる。早い演奏が必要な場合はそれに見合った奏者に弾かせれば良い。」と断言した上でリズムと情感を重視した演奏を聴かせてくれるデオダート。その姿は作編曲家としてでなく演奏家としても自信に満ちた格を感じさせる。デオダートの弾くフェンダーローズには単なるテクニックを凌駕した芸術性が存在するのだ。
デオダート以外の奏者についても豪華なメンバーが名を連ねている。ラリー・カールトン(g)にジョージ・ベンソン(g)、ハーヴィー・メイソン(ds)、ゴードン・エドワーズ(b)等だ。ジャズ/フュージョン界の名だたるプレイヤーが集まり作られた全曲インストロメンタルの硬派な作品。ロックやファンク、クラシックにブラジル音楽。様々な音楽を取り込んだミクスカルチャーの先駆けともいえる本作は、個性的な奏者の野合によってものすごいエネルギーを発している。
少々異色なのが4曲目の「San Juan Sunset」。エネルギッシュな楽曲が並ぶなかで妖しげな緊張感を持ったバラードが1曲織り込まれている。ローズの美しさがひときわ際立つ曲である。
再評価に値するDeodatoのフュージョン・アルバム
★★★★☆
Deodatoと言えば,今も昔も「ツァラトゥストラ」が代表曲になってしまって,キワモノ的扱いを受けてしまうのが,この人の不幸なところであるが,はやりの紙ジャケットで再発となった本作は,Deodato本人とTommy Lipumaの共同プロデュースによる軽快なフュージョン・アルバムとして,非常に心地よい感覚を残すアルバムである。冒頭の"Area Code 808"のギターによるリズム・カッティングからフュージョン好きにはゾクゾクするような期待感を抱かせる。全編に渡ってDeodatoらしいメロディ・ラインやストリングスが楽しむことができるこのアルバムは,Deodatoがクラシック音楽のアダプテーションだけのミュージシャンではないことを多くのリスナーに認識させるものである。タイトル曲の"Love Island"や"San Juan Sunset"に顕著な何ともユルいグルーブ感で,"Take the A Train"をカバーするのも凄いが,このサウンドはある意味麻薬的であり,Deodatoならではのテイストとして再評価に値するものと言えるだろう。尚,3曲目の"Tahiti Hut"はEW&FのMaurice WhiteとDeodatoの共作であるが,ここだけがいかにもEW&Fっぽく"That's the Way of the World"的になってしまうのはご愛嬌。