展開が異なる?
★★★★☆
あらたな登場人物ペトルーシュカは素体について執拗なくらい描かれています。
というかバレエを志していた幸せな少女が病を苦に自殺。だからか?めずらしく描かれてます。
イタリアとかテロとか関係ないのに戦うんだ?みたいな。。。
同様にアレッサンドロについても描写が多い。
これまでの登場人物のなかでクラエスとかまったく描かれていないのに。(本をよく読む少女だったという表現のみ。)話がぷつっと切れてしまったみたいな印象を受けるのですが、ただ、2期生として彼女が出てきてから1期生の条件付けなどに関してぽろぽろと複線貼られ始めている感じも気になってしまいます。
珍しくすでに10巻以上発売済みの単行本をきちんと本屋でプロパー買いしてます。
という意味で個人的にはリスペクトです。
無情なる月日よ…
★★★★☆
最初、変わった絵柄(少女達)を見た時は、
てっきり劇中の月日が経過して、みんな1、2歳年をとった姿?と思った。
でも違った。劇中では1年も月日は経過していなかったのだ。
あ…そういえば季節も一周していない。
新展開&新キャラクターのストーリーは良いけど、
変わってしまった絵は残念というか、ショックだ。
そもそも私とガンスリとの出会いは、中身はまったく知らず、ある日、1巻の表紙をちらっと見ただけでその絵の雰囲気が気に入り、気になり、単行本を買ったくらい。
それくらい以前の絵が好きだったので…
ああ、せめてジョゼの「まだ一年も経ってないんだな…」のセリフを取り消して、「第一期生ももう1年(もしくは2年)経つのか…」に変えられればなァ〜。
…それなら1年も経ってないのに、大人っぽくなってしまった少女達の絵への違和感も無くなり、変わってしまった絵柄に文句は言わないのに。
ガンスリは少女たちの変化や成長を丁寧に画いている漫画だと思う。作品のメインな部分ともいえる。なので、余計にショックなワケです。戸惑うワケです。でも変えられないんです。あァ…(嘆)
…しかし、皮肉なことにショックと同時に、むしろ以前よりこの作品への興味は強くなった。
これから新生ガンスリはどうなるのか? 気になる。
そんなわけで好感が消えてしまったわけではない。ちゃんと期待はしている。
絵が変わったくらいで、ストーリーとしてもこんな中途なところで、
捨ててしまうにはもったいない作品だと今のところは思っております。
潰えた夢の後先
★★★★☆
メディアワークス刊・月刊コミック電撃大王連載
相田裕の「GUNSLINGER GIRL」第28〜32話を収録したコミックス6巻です。
ヨーロッパの社会福祉公社という建前を持った政府の超法規的諜報機関を舞台に、
五共和国派(パダーニャ)との政治抗争と、異常な身体能力の「義体」として
生まれ変わった少女達の葛藤と堕ちゆく様をクールに描いたドラマ要素の濃さが魅力の本作。
第28話「Dum spiro,spero.」★★☆☆☆
ジャンの過去と、冷淡さの中に潜む優しさを描いています。
リコとジャン。執念のテロつぶしをし続ける二人は
互いに欠落した部分に劣等感を持ち、それを補おうためあがいているかのようです。
第29話「Fantasma」★★★☆☆
再びシチリアに訪れた夏の日。ヘンリエッタと妹を重ね合わせたジャンの本心と
家族を軸に、二人の兄弟が五共和国派を憎む理由の本音が見てとれる一本です。
第30話「Reincarnation」★★★☆☆
第31話「ボリショイ・バレエ学校」★★★★★
バレリーナ志望の少女と新たな担当官アレクサンドロの出会いの物語です。
悲劇の直前のすれ違いがなんともやるせなく、軽めでウィットに富んだ彼の人柄と共に
新たな物語を予感させます。原発事故の被害が無垢な夢を踏み潰す残酷な物語に心が痛みます。
第32話「視線」★★★★☆
2期生義体ペトルーシュカとして生まれ変わった彼女と彼の物語です。
義体の憂鬱な運命を打ち抜くような二人の陽気さと快活な活動っぷりに驚かされます。
明らかに今までとは毛色の異なる、シャレた作品の雰囲気に違和感を感じるのは自分だけでしょうか?
カラーの絵は進化しています。
★★★★☆
7巻、8巻では特にカラー表紙の美しさにびっくりしました。
それだけに皆さんのレビュー(評価)が気になります。
6巻で記憶に残った点は以下です。
1、ジャンさん他の過去や思惑が見え始めた
2、義体も第二期ということで雰囲気が変わってきた
3、白黒の絵はいつもどおりのクオリティ
4、何故か全巻までに比べると死の影ややりきれない悲壮感があまりない
ガンスリンガーガールは英語版のアニメをちらっと見てそのできのよさに驚き
読み始めました。アニメを買うなら英語版です。でも漫画は日本語版の方が良いです。
なぜ???
★★★☆☆
一体全体この路線変更は何なのだろうか。
相手がどんどん強くなって行きジャンプ路線を恐れたのか。それとも無能な編集者が、「もうちょっと明るくいきましょうよ。更にもっとこう007みたいな感じを出して、セクシー感も増やしてですねえ」と、作者に言ったのか。後者であればそんな編集者は日本のマンガ文化の害となるだけの存在であるが、もし前者ならなぜもっと違った路線変更をできなかったのか。マスターキートンのようにこの主人公たちの登場が自然となる小話をいくらでも量産できたはずである。作者にその力量がなければ、ストーリーに関してだけ他者の力を借りればいい。時事ねたをはさんでもいい。それほどしてまで価値のある作品であり、世界観だったと思う。
それをこの路線変更はいったい何であろうか。5巻までであれば全集そろえて保管する価値はあったが、もうこうなると作品全体が汚れた感じで、だめである。
ただかろうじてまだ以前の世界観は保っている。このまま巻を追うごとにくずれていくのか、新キャラが思いもかけぬ世界を作って行くのか、あと少しだけ我慢して読み続けてみたい。