事務機械では妥当な方法
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HAYST法とは、
Highly Accelerated and Yield Software Testing
の略とのこと。日本語での表現を副題にしてもらえると、とっつきやすかったかもしれない。
直交表について、詳しく触れている。直交表は、
「最適条件を求めるために適用するのではなく、論理欠陥の有無を検証するテスト条件を作る」ために用いるとのこと。
ファームウェアの問題の分析結果として、
機能組み合わせ、
単機能
判定困難
がそれぞれ同じくらいあるとのこと。
判定不能を組み合わせ か 単機能であるとすれば、単機能の機能組み合わせが半々とのこと。
そこで、機能組み合わせの仕方に絞って検討したのがHAYST法とのこと。
実際には、単なる論理的な組み合わせだけではなく、過去にあった問題や、重要な組み合わせは必ずやるようにするらしいので、理論だけを齧って振り回すのは危険かもしれない。
Xeroxが、Ethernetの情報源であり、事務機械の最先端を行く会社であることが、本手法の重要な点だと感じました。
たとえば、仕様の中身がよくわかっており、仕様の直交性が確認できるから、直交表が意味があるといったような。
仕様が、非対称であったり、不完全である状態では、うまくいかないかもしれません。
過去の課題、論理的な矛盾をどのように作業の前提として手法と共存させるかが課題になるのでしょうか。
参考文献は、基本的な文献が列記されています。
有益だけど実践するのは大変かも
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この本はソフトウェアテストの手法について扱っています。皆さんは「直交法」という手法をご存知でしょうか?。直交法とは、ソフトウェアテストの効率を上げるためのテクニックで、簡単にいえば「少ない手間で高いテスト効率を目指す」手法です。
本書で取り扱うHAYST法は、直交法を基本としています。しかし本書は単に直交法の入門書ではありません。直交法を基本としながらも、実戦に応用するための様々なテクニックが紹介されています。詳しく知りたい方は是非本書を手にとって見てください。
この本を読み終えて思ったことは、「確かに有益な本だったけど、自分の身につけるのは大変だなあ」ということです。
ソフトウェア開発に携る人やソフトウェアの品質に関与している人であれば、一読する価値のある書籍だと思います。
科学的手法で品質を上げよう
★★★★☆
直交表を使ったソフトウェアテストについて勉強するのであれば、是非手にしたい一冊。
ソフトウェア開発・テストにまつわる現在の状況や課題についての解説に始まり、
直交表とは何か、ソフトウェアテストとの相性、実践方法などについて詳細な手順が
記されいる。最後に組織的な展開についての言及、さまざまな直交表のサンプルが付録
として掲載されている。
爆発するテストケースをいかにして「品質を落とさずに怠けるか」といったら語弊がある
かもしれないが、科学的な手法で限りある時間・コストを効率的に使うノウハウが
世の中に広まるのはいいことだと思います。
個人的には禁則回避などのHAYST法のノウハウが書籍となったことが一番うれしい。