よくまとまっています
★★★★★
「投稿用作品を一作仕上げる」を目標に、
道具の説明から出版社に見てもらうまでの
一通りの説明が載っています。
判型は通常の花ゆめコミックスと同じ、
ページ数も160程度と全体のボリュームが少なめなので
(作例や投稿案内等の漫画作成と直接関係ない記事もありますし)
段階ごとの説明がやや薄味です。
また対象年齢も小中学生らしく、達成レベルはあまり高くないです。
が、値段も安く漫画作成の全体の流れがきっちりフォローされてますから
初心者なら最初の一冊として、中級者なら基本事項のおさらいとして
買って損はないでしょう。
欠点を挙げるならば、実際に自分の手で
漫画を描いたことが無いだろう編集サイドの視点で書かれている所でしょうか。
例えば、透視図法・人体デッサンの専門書については、
「わざわざ高いお金を出して購入しなくていい」「まず必要ない」
と、上手くなりたい読者向けとは思えないアドバイス。
立体感、質感の表現についての質問には
「線の太さを変えたり、ちょっと影をつけたりすれば出るはずです。」
と、これは回答にもなっていません。
少女まんがの限界かもしれませんが、画力について
あまりに前時代的な意識と全体を通じての妙なクールさが気になりました。