第1部の「コミュニケーション不足の現実」では、言いたいことがなかなか相手に伝わらない現実が紹介されている。第2部「コミュニケーション上手になる実践法」、第3部「質の高い対話が組織を変える」では、その対処策が具体的に紹介され、質の高い対話を促すヒントが解説されている。著者がかわった数多くの組織変革の経験や、小出監督、リッツカールトンホテルの事例などを交えながら展開され、心にすんなり収まるところが魅力だ。
本書のテーマである質の高い対話を根づかせるために一番大切なことは、「相手の話を真摯に聴く態度」だという。本書を読むと確かに「聴く」という行為はなかなか難しいことだと思い至る。そして、もうひとつ大事な要素は、「相手を思いやりながら話す態度」だという。筋が通っていても感情的に受け入れられないものは相手には伝わらないからだ。上司と部下、組織と組織、企業とお客様などさまざまな場面で使える質の高い対話のこつを本書から学びたい。(松山真之助)
つまり、単独プレイだと成果をあげられるが、チームプレイで個人プレイの何倍もの成果をあげることができる人間は本当に数限られているのだ。
企業にしても他の組織においても、大きな成果をあげようと思ったら一人でできることなんて数限られている。チームプレイが必要だ。
個人能力が低くてもコミュニケーション能力、リーダーシップ能力が高ければ、人を使い驚愕させられるほどの成果をあげることができるのだ。
この本を読んで、自分にまだ足りない、リーダーシップ能力を向上させなくては、と改めて思い知らされた。