From Under the Cork Tree
価格: ¥1,076
フォール・アウト・ボーイの作詞の妙は2年目のアルバム『From Under The Cork Tree』(邦題『フロム・アンダー・ザ・コーク・ツリー』)に収められた曲のタイトルを一見すればすぐにわかる。「A Little Less Sixteen Candles, A Little More “Touch Me”」(邦題「ア・リトル・レス・シックスティーン・キャンドルズ,ア・リトル・モア・{タッチ・ミー}』)、「I Slept With Someone In Fall Out Boy And All I Got Was This Stupid Song Written About Me」(邦題「僕についてのばかげた歌」)、「Sophomore Slump Or Comeback Of The Year」(邦題「ソフォモアー・スランプ・オア・カム・バック・オブ・ザ・イヤー」)は、このグループの辛口な態度としてはまだ序の口だ。インディー・デビューがアンダーグラウンドチャートでヒットして、インディー・スタイルの突然の成功が急激な成長にスパートをかけた。彼らの魅力は、フロントマンのパトリック・スタンプの聴く者を惹きつける高音(特に最後の「XO」)から10代の不安を歌った非常にメロディックな賛歌まで、実にはっきりしている。ディスクの大半はふつうのパンクポップのスピードだが、聴きどころはゆっくりとした情感たっぷりの「I've Got A Dark Alley And A Bad Idea That Says You Should Shut Your Mouth」(邦題「暗い裏道とバッド・アイディア」)だ。自分だけの痛みを抱えながら社会の中で生きていることを歌ったこの歌は美しく、重層的なナンバーで、アルバムを聴き終わった後もずっと耳に残る。(Denise Sheppard, Amazon.com)