（クラシック初心者です）
ＴＶでゲルハーヘルが歌う「冬の旅」を聞きました。
すごく伸びやかな声で、とても感動しました。
次の日にＣＤ探しに行ったほどはまりました。
ピアノの人とも息がぴったり合っています。
オススメです。

　一聴して感じたのは、「冬の旅」は歌曲である、というごく当たり前のことだった。
　フィッシャー・ディスカウに代表される従来の歌唱が、今思うと朗読のように感じられてしまうから不思議だ。一所懸命詩を深く読み、その思いを聴き手に伝えようとするのは分かるが、それを理屈っぽく感じてしまったのは小生のみではあるまい。

　ひるがえって、このゲルハーエルの伸び伸びとした歌唱はいかにも良い歌を聴いた、という満足感と新鮮な驚きを与えてくれた。一曲目から思わず涙がこぼれそうになってしまった。
　しかも価格が千円と大変お得だ。これを購入しない手はあるまい。

　録音も良い。明記はされていないが、ピアノはベーゼンドルファーのように感じる。低音域が印象深く響く。