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現代の金融政策―理論と実際

価格: ¥6,300
カテゴリ: 単行本
ブランド: 日本経済新聞出版社
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中央銀行の「理論と実際」 ★★★★★
この本を一言で表現すれば、著者が冒頭で書いているように「金融政策論」と言うよりはむしろ「中央銀行論」なのだろう。
副題が的確に内容を表現しているように、中央銀行と金融市場の「理論と実際」
理論ではこうなっているが現実ではこう といったような悩ましさが至る所に表現されており興味深い。
経済学を学ぶ学生にとっても読む価値はあるのではないだろうか。

他の方が指摘しているように、マクロ経済や金融論に関する基礎的な知識は要求されるが非常に読みやすい。
そういった意味では万人向けではないのかもしれない。
そして構成が巧みだ。
今日議論されている一般論を経て近年の金融政策運営への著者自身の考えへとつなげており、自然に読める。

たしかにこの本は非常に良く書けているのだが、阿部氏が書評(検索をかければすぐ出てきます)しているように「日銀のための日銀による日銀の教科書」という感は若干受ける。この本とともに日銀に意見する論文を読んだ後、各々意見を構成するのがよいのではないだろうか。
各国の中央銀行を比較しながら、あるべき金融政策を考える ★★★★☆
 各国の中央銀行の役割を懇切丁寧に資料を提示しながら解説をしている。日銀の果たすべき役割は何かということを念頭にさせながら、具体的な経済政策の手法について後半は展開をする。あくまでも教科書的でありながら、さまざまな指標、資料を駆使し、政策の立案から効果までを論じている。ある種金融に興味がある人が読むべき本。非常に厚い?というよりも値段が結構します。情報量はかなりあると思いますが…

 現在83円まで一時期あがった円高にも関わらず、対応を何も行っていないという日銀批判がある。白川総裁は何もコメントをせず、ようやく緊急対策会議のようなものを開く様子であるが、今一つ対応を行っていない。円高の利害関係者にしてみれば、苛立ちはやむを得ないものの、いまだに沈黙を保っている。この本のように日銀の役割を常に考えているため、短期的な対応策は考えていないだろう。動き出す時期、誰もが対策をと言い出している様子も画一的であることも少し恐ろしい。この総裁がいったい何を考えているのか、常識?を説いている様子である。

 おそらく、日銀の役割を常に考えていることは間違えないと思いますが…。
実際の舵取りとの比較が楽しみ ★★★★★
著者の真面目な性格が隅々に感じられる金融政策の優良なテキスト。
引用が原語のままという点は門外漢にとって難関だが、そんなことは些細な問題で全体的にわかりやすい。
それは著者の力量と対象が普段当たり前のように使っているお札にまつわる話だからではないだろうか。

また、まさか自分が日銀総裁になるとは思っていなかったときに執筆されているので、今後の日銀の舵取りと対比しながら見ていくことができる稀有な例であり興味深い。

序章を読んでいるうちから心がワクワク浮き立つような感じで、本文に入ったら本当に教え上手の教授の授業を受けているようで飽きることが無い。
こんなにわかりやすい専門書は初めてで、最後まで本当に興味深く読めた。

著者のぼそぼそと喋る語り口や8時20分の眉毛は中央銀行のリーダーとして大丈夫かと不安を持たせかねないが、本書を読む限り「人間は見た目じゃない」の見本として活躍されることと思う。

出版にあたって家族に感謝するケースは多いが、両親にも感謝の気持ちを表わしている。その一言から、両親の愛に守られた素晴らしい家庭に育ったことがわかる。
何人もの日銀総裁候補者がことごとく否定されていくなかで、著者に対する悪口が聞かれなかったのは育ちのよさによるものだろうか。大変うらやましく思った。
中年サラリーマンにお薦めの書 ★★★★☆
金融政策に関しては学生時代からあまりアップデートの機会がなく、本書を読んで自分があまりに時代遅れになっていたことに驚いた。私のように高度経済成長期の金融政策のイメージを引きずっている中年サラリーマンにお薦めの書。難点をいえば、日本銀行に都合のよい説明に片寄っている感のあること(仕方ないか?)と、初版のせいか脱字やいまひとつな記述の残っていること。よって星4つ。
まじめに金融政策を勉強しようという人向けの教科書 ★★★★★
445ページの大著で、342ページまでは基礎編、と位置づけて、金融政策を体系的に説明。343ページからが応用編として著者自身の考えを論じている。

日銀総裁副総裁としてのカムバック前の、大学教授の立場から書いた金融政策の教科書であって、日銀総裁の施政方針とか、決意表明とかではない。
また、グリーンスパン「波乱の時代」の日銀版という感じも全くない。
日銀時代の思い出話、裏話、内幕暴露とか、グリーンスパンとの交流、というような、おもしろおかしいエピソードはない。金融政策の教科書である。

平易な表現が用いられており、本屋で立ち読みをする限りは、経済学の知識が乏しくても読めそうな気がするかもしれない。
が、実のところ、マクロ経済学の基本を前提に書かれているので、初心者には全く歯が立たない。欧米文献からの引用は英語のままの引用であり、抄訳などない。

まじめに金融政策を勉強しようという人向けの教科書であって、気軽に「新しい日銀総裁って、どんな人?」くらいの気持ちで読もうと思っても全くお金の無駄なのでご用心。

表紙カバー、白っぽい紙に、太い黒字で「現代の金融政策」と印刷されているのだが、この太い黒字がどういうわけか、削れてしまう。
本そのものを大事に大事にする方は、これもご用心。私はあわてて、セロハンテープで補強。