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霧のなかの子

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: 早川書房
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GOOD! ★★★★☆
相変わらす読み出したら止まらない・・・。
久々の新しいトリイ作品に会えて、トリイワールドにいつものように
引き込まれていった。カリスマ性があるとトリイ絶賛の愛らしい天使ドレイク。
会ってみたいな。今もその純粋な笑顔を失わずにいてほしい。
カサンドラも、悪夢から解き放たれて幸せな心ですごしてほしい。
そう願うのみ。もっとトリイのノンフィクションが読みたい。

感動しました ★★★★★
待ちに待ったトリイヘイデンのノンフィクション。
今回トリイはクリニックのセラピストとして、2人の難しい問題を抱えた
子供たちと出会います。
破壊的な言動で周囲をパニックに陥れ、孤立を深めていく9歳の少女カサンドラ。
母親以外には決して話すことができないという4歳の少年ドレイク。
一見奇異とも思える2人の子供たちの行動の裏に潜んでいる真実にトリイが我慢強く迫っていきます。
トリイと子供達の心の交流と、逆境にも負けることなく花開いていく子供達の強さにとても心を打たれました。
傷付いた子供達。 ★★★★★
トリィ・ヘンデンさんの本はだいたい、傷付いた子供、場合によっては大人を中心に描かれていますが、この中にはゲイルと言う高齢の女性も出てきます。この本では偶然かもしれませんが、トリィが関わるカサンドラ、ゲイル、ドレイクの3人とも家族からの無理解に傷付き、苦しんでいると言う共通点があります。カサンドラは父親から誘拐、叔父からは性的虐待を受け、ドレイクは声が出ない上、ドレイクにとって本当に必要な教育プログラムを受けれず、意味のない上に苦痛なプログラムを受けさせられていて、そしてゲイルと言う高齢の女性は少女時代、親から本当の自分の意思や気持ちを無視されたと言う心の傷があるわけです。カサンドラやゲイル、ドレイクの心を理解し共感し、本当に彼女達の求めていたものを示したのは家族ではないと言うところに家族の限界を感じるのですが、ゲイルの時代とは違い、(心の問題など考えもしなかった時代とは違い、)カサンドラやドレイクの両親は専門家の助けを借りる所は、とても大事な事なんだな、と思います。
安心感・・・ ★★★★☆
今回の舞台は学校の特殊クラスではなく、トリイが勤めるクリニックで
のお話です。9歳のカサンドラは言動が不安定。その裏には、離婚した
実の父親に誘拐され虐待を受け、さらに叔父には性的虐待を受けていました。
もう一人の子供は支配的な祖父に連れられてきた4歳のドレイク。この
子は天使のように愛らしく、女の子みたいでいつもお友達のトラのぬい
ぐるみを放しません。そしてまったくしゃべれないのです。
さらにトリイは脳卒中で倒れ、話せなくなった82歳のゲルタの相手もする
ことになります。
この作品には、安心感を与えることがどれほど大切であるかが、随所に
みられます。不安になればなるほど、自分の心の中に閉じこもってしまう。
特殊クラスの場合のようなドタバタや大事件は起こりませんが、少しづつ
心をやわらかくしていくトリイの姿に暖かさを感じ取ることができます。