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Without a Song: The 9/11 Concert

価格: ¥986
カテゴリ: CD
ブランド: Milestone
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ロリンズの名演奏 ★★★★★
 間違いなく素晴らしいアルバムである。
一曲、一曲の長さが少々冗長な感じがしないでもないが、どの曲においてもロリンズのソロは圧倒的である。コンサートが後半に進んでいくにつれ盛り上がっていく様子もいい。

 最大の聴き所はバラード「バークリースクエアのナイチンゲール」と「Why was I born?」である。「バークリー〜」はとにかくロリンズの歌心が遺憾なく発揮された演奏であり相変わらずの歌モノの上手さをみせつけられる。「Why〜」では、ロリンズの豪快なソロが楽しめる。始めはなかなかインスピレーションがわかないようだが、いったんツボにはまるとロリンズ節全開で5分に及ぶソロをノンストップで聞かせてくれる。このソロはグラミー賞のベストソロを取ったものである。圧巻である。

 若い頃、「G-メン」に代表されるようにとにかく吹きまくっていた時期によりも、以前ほど吹くことのない、このコンサートでの演奏がより豪快に聞こえる。それは、ロリンズが常に進歩を続けていることの証明になるだろう。最後に、ここでのロリンズの演奏だが、9.11の後の直後のコンサートであるためか、いつもよりロリンズの強い意志が感じられるのがなにより素晴らしい。70歳を超えてもなお尽きることのないロリンズの音楽への熱い情熱が伝わってくるのだ。
Tenor Giant ★★★★☆
約5年ぶり待望の新作であるこのアルバムは911同時多発テロ直後、NYやDCから近いBostonでのLive録音である。
当時CNNだったと記憶しているがSonnyが避難する場面を見たが、この日の4日後、予定通りConcertに望んだのだ。
以前Sonny本人は米国のTV Showで、自らの音楽を通じて皆を幸せにし、平和を願うとのInterviewを見たが、恐るべき状態で起こってしまい、またManhattanの自宅からも近いところでもあった。
その意味でも、この記録は、重要である。

Sonnyの本領を知るには、Live showに足を運ぶ方が良い。
彼の日本での演奏で私がBestに選ぶのが Live Under The Sky "Sonny Rollins Night" 1981'(田園コロシアム)である。
当日台風の影響で大雨の中、中止となりそうであったが、私も他の聴衆も誰も帰ろうとはせず我々の願いは通じ、雨天決行となった。
Sonny Rollins Quartetteも期待を裏切らなかった。この時のSonnyは今でも口草になるほど凄いものである。
当時、NHK TV 1ch "Golden Jazz"でこの模様を放送、録画してあるが、油の乗りきった終始笑顔のSonnyを見ることが出来る。

世界のBig Hallを満員に出来るこの巨人は、Jazz Clubの様な場所でのLiveがここ数十年無い。
しかし、City Hallにほど近いMusic Shop"J&R"は私の長年のご愛顧だが、1999'Shop in ConcertでSonnyが出演したのだ。
私は前列付近を獲得し、普段は当然Big Hallでの経験しかなかったのだが、真近で演奏に触れることが出来た。
実にテロから見て約2年前であった。その意味でもこのアルバムは実に感慨深い。
Clifton Anderson(tb)を加え20数年経つのだが、Sonnyの方向性・体力等を振り返ってみても、彼の参入はとてもよろしい。
正にJohn ColtraneがPharoah Sanderdを加えた時のようだ。

海外でのTourは本年"2006"が最後のようだが、とにかく健康で過ごして頂きたいものである。

新作を期待して。
最後の巨人・・・引退 ★★★★☆
あの“サキコロ”や“ビレッジバンガードの夜”を演奏したその本人がまだこの世に存在している。そのことだけで幸せなのであるが、このアルバムはいまだ衰えぬその存在感を示すのに充分すぎる内容である。まもなく引退公演となる日本ツアーが始まるが、エルビン・ジョーンズをはじめ今は亡き共演者達の魂も共に堪能したいと思う。
老いては駄馬のごとし ★☆☆☆☆
やはりミュージシャンにも「旬」があると言うことをこのアルバムは教えてくれる。高音が出ない。吹く「力」もなく、指使い、しかも体で覚えている過去の自分の指使いをマネするのみ。スタン・ゲッツが死を悟り、死の直前に吹き込んだ「ピープル・タイム」でのケニー・バロンとのデュオには、衰えているものの、歌心がある。「諦観」がある。天下のロリンズがこんな老醜をさらしてはいけない。日本盤のライナーも「王者の風格と威厳」などと書いてあったが、それはインタビューの印象の事で、さすがに日本盤のライナーの筆者もこんなロリンズをよいしょ出来ないので、アルバムに関しては一言も触れていない。老いては駄馬のごとし。ロリンズのファンは聴いてはいけない。まして巨匠だからといって正座して聴いてはいけない。悲しいね。(松本敏之)