大局はなんとなく読めるが先は読めない
★★★★★
物語は着々と進み、総反抗の兆しが見え隠れしはじめます。
一巻から異彩を放っていた残酷性はそのまま、たくさんの人が死んでいきますが、彼らの死は無駄ではありません。
その死は文字通り血路を開き、同胞たちへの助けとなります。戦いはいったい何処へ転じるのか……。
と、大局はなんとなく読めるのですが、先はまったく読めません。
「え?あんた主人公じゃないの?」って人が死ぬ。それはもうあっけなく死ぬ。
今回妙に活躍したなーと思ってたらそれが死亡フラグだったという。
しかも「そこまで描いちゃうのか……」と思うほど無残に描く。
最後に登場する彼はまだそれを知らないようですが、こういう展開続きだと彼も危ない気がしてなりません……。
お約束が通用しないマンガ。
★★★★★
1巻の絶望感も半端なかったが今回もまた読者を絶望の底に落としてくれます。三話の親子連れのエピソードは色んな意味でキツかった。希望を持つことすらためらってしまうようなヒキですが、次巻での名もなき英雄たちの活躍を期待したい。お慈悲!
良作ですが
★★★☆☆
森林三邦の視点からかかれておりますが、
しかし三邦が正義というわけではなく、
戦いのためには非道も行うという、ある意味
リアリティ溢れる漫画です。一話、二話目は
そんなお話。
二話目の「独立運動なんて頼んでないわよ」
という叫びが印象的。はげしい怒りや恨みもない
人にとって支配者が誰かはどうでもよい話なのだ。
この巻で気になったのは、自慰や性交の描写を
エロ本か?と思うくらい細かにしていたこと。
意味がよくわからない風景描写もあり、ページが
余ったのかな〜などと、読書中いらぬことを
考えてしまいます。
主人公不在のこの漫画、話しが進むのやら
進まないのやら不明。このまま、残酷物語で
終わるなら次巻は買えないかな。
表紙がネタバレという斬新さ
★★★★★
容赦なく人がばったばった死んでいくことで定評がある?「ヴォルフスムント」、第2巻です。表紙がもう、完全にネタバレです。「ええっ?」と思った方はすぐ買うべしです。
1巻同様、オーストリアの情け容赦無い弾圧が続きます。もう1巻で耐性ができてるとは言え、酷い!良い意味で酷いです。きっとこれが現実です。ちょっとネタバレすると、2巻では盟約者同盟の非情さが出てきたりします。これもまたリアル。
絵がだんだんおかしくなってる気がしないでもない、のがちょっと残念ですが、それを補ってあまりある血生臭さ。
現代のように「きれいな戦争」なんてあるわけも無い、人と人がエグく殺しあう世界ではこれが当然だわな、という、リアリティ。
この作品、主人公は誰?と問われれば、一応、関所を管理しているヴォルフラムなんでしょうが…。彼を含めた情け容赦無い、ヴォルフスムントを巡る情け無用の殺し合いと、決して高潔なわけでもない盟約者同盟vsオーストリア、という「血なまぐさい戦いの歴史」が主人公というか。
実は人間の主人公なんて、最初っからいないんじゃないか、すごいな、歴史そのもののうねりが主人公か!というレベルに行きそうな予感です。
たぶん、次巻あたりで盟約者同盟vsオーストリア、ガチンコ対決になる予感です。
ですので、多分…物語全体の流れから言えば、この2巻をスキップしても、全体のストーリーを理解するには支障ないかもしれない(笑)のですが、なにぶん表新が表紙ですので皆さん、買いましょう!
中世残酷物語
★★★★☆
タイトル通りの表現がよく似合うと思います。
正直、3話目のラストには唖然としました。
表紙絵を見て何となく予感はしたのですが。
面白いと思うかどうかは、ちょっと人を選ぶ
と思います。かなり暗いストーリーですし。
でも、何か惹きつけて止まない魅力がこの
作品にはある気がします。
結構濃い話が詰まっていますので、長い
巻数を望むのは無理かもしれません。
その分、このままの勢いで突っ走ってほしい
ですね。
このあと、関所の代官であるヴォルフラムが
どうなるのか。読み手に強烈な印象を残す
悪役っぷりを発揮しているだけに先が気に
なります。
これほどの悪党には、悪党らしい終わりを
しっかり付けてほしいと期待しています。