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寺内タケシとブルージーンズ ハイスクールコンサートSUPER LIVE [DVD]

価格: ¥5,000
カテゴリ: DVD
ブランド: テラオン
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ギターは聴かなきゃ音が出ない ★★★★★
我が国の歴史的なロック・バンド、寺内タケシとブルージーンズが全国の高校を廻り、エレキギターの素晴らしさを伝導し続けるライフワーク「ハイスクール・コンサート」が、遂にDVDとなって我々の前に登場した。2007年2月23日、坂戸市文化会館に男女の高校生を集めて行われたコンサートの映像化である。

寺内御大は長年のトレードマークである黒のモズライトに加えて、フェンダー・ジャパンとヤマハのテリー・モデルも使用している。また岩澤あゆみという若い女性シンガーが歌う最近のJ-POPも収録されており、全体的にブルージーンズが若返った印象である。そして御大の気合いの入った演奏と、トークでの大熱弁が炸裂する。

このコンサートを、今の高校生たちは、どう捉えたのであろうか・・・。今や彼ら彼女たちはもちろん、その親でさえも、寺内タケシといってもピンと来ないと思われる。しかしこの映像を見れば、寺内氏の熱い「青春へのメッセージ」が、充分に伝わっているのが実感させられる。

それにしても、何故この寺内タケシという、日本人でしかなし得ない不世出のギタリストが、この自国日本ではこうも不当な過小評価を受けつづけ、無視され嘲られ続けるのか・・・私は長年の音楽ファンとして、常日頃から疑問と激しい怒りを抱いている。

寺内氏は長年にわたって、エレキギター、そしてロック・バンドに対する偏見や迫害と戦い続けてきた。エレキギターを禁止したのが教育関係者なら、彼らに自分たちの演奏を聴かせてやろうではないか・・・こうした怒りが、このハイスクール・コンサートの原動力となったのである。

そして今では誰もが気兼ねなくエレキが弾けるようになり、バンドが組めるようになった。寺内氏が未来のギタリスト、そしてロック・バンドたちのために、道を切り拓いてきたのである。故にすべてのギター・プレイヤー、バンドをやる者は寺内タケシに感謝すべきなのである。日本ロック史の中で常に過大評価されている、ジャックスやはっぴいえんど、そしてシュガーベイブも、寺内タケシが死ぬ程苦労して敷いて来たレールを、ただ楽して通り過ぎていったに過ぎないのである。

にもかかわらずこの寺内氏は音楽ファンからもメディアからも徹底的に無視され、蔑視され嘲笑され続けてきたのである。「ギターの神様」エリック・クラプトンなどは本当に神様扱いされているが、彼らを遥かに上回る実力を持つ「エレキの神様」寺内タケシは、並のアーティストを遥かに下回るどん底の評価しか与えられていないのである。それは何故なのか−その答えが、このDVDの中に入っているような気がしてならない。

結局寺内氏を不当に過小評価する誰もが、寺内タケシの演奏をちゃんと『聴いていない』のである。日本の批評家・音楽ファンは、演奏も実際に聴きもしないのに一方的に「不良少年をつくる楽器」と決め付け、「エレキギター禁止令」を発令し数多くの高校生を停学・退学に追い込んだ教育委員会と、全く同じではないか。「エレキ・インスト大全」という本に記されていたが、寺内氏の日本民謡のレコードを買ったことが原因で婚約破棄されたファンもいるのである。日本人の音楽に対する感性は、この程度なのか・・・と思うと、怒りと情けなさで震えが止まらなくなるのである。

寺内タケシの「津軽じょんがら節」は、「いとしのレイラ」「天国への階段」を遥かに上回る、世界ロック・ギター史上最も衝撃的な演奏と断言する。実際クイーンの「ブライトン・ロック」でのブライアン・メイのギター・ソロは、この「津軽じょんがら節」に酷似しているのである。「ギターは弾かなきゃ音が出ない」とは寺内氏の座右の銘であるが、それと同時に、「ギターは聴かなきゃ音が出ない」のである。