電磁気の、特に電磁誘導の部分の理解では
本書ほど「親切」な解説書はないと思われる。
細かな短文の練習問題を乗り越えながら進む
授業は、まるで親鳥がくちばしで雛鳥に餌を与う
ような思いやりを感じとれる。

印刷がフェードアウト気味である。
今のうちに持っておかねば、次はどうなるのか、
怪しい。

アマチュア無線の資格を取るために参考書を探していたところ「親切な物理」という本がわかりやすいと知りました。
実際に読んでみましたが、なるほど、ここまで参考になる参考書は今まで見たことがないですね。

公式や用語の丸暗記ポイントに重点をおく、いわゆる大学受験用の参考書が多い中、この本では高校で学習する物理現象について、なぜそうなるのかという原理の説明に重点をおいています。
解説は国語辞典並に噛み砕いた文章で書かれており、ただ黙読するだけでも内容が頭に入ってきます。まるで小説を読んでいるかのように読み進められるので、気がつくと何時間も読みふけっていることが多々あります。

「親切な物理」という書名のとおり、物理で困っている人を親切に導いてくれます。3ページには本書を使った勉強の仕方を現在の力量ごとに説明してあります。
重要な部分は太線、下線、太枠で示してあります。補足として脚注がいたるところに書かれており、参照すべきページも示されていますので、赤ペンも付箋もいらない構成になっています。

私の高校時代は、運悪く「親切な物理」の絶版時期とかぶっていました。もっと早くこの本に出会っていれば・・・と今になって思います。
もし高校の物理についていけないという学生がいれば上下巻とも強い味方になること間違いなしです。

　高校時代物理部という特殊な環境に身をおいていたため、この本を手にした。要領良く物理の受験対策をしようと思わず、高校物理をとことん深く楽しみたいという方には大変にお奨め。１５年愛用しており、どこに引っ越すにも必ず持っている。下巻は、第３篇波動・音波・光波から、電磁気、原子・原子核について収録、当時の大学入試問題を各章巻末に演習問題として収録し、結構な難易度をもっている。

　もちろん、大学数学を知っている人ならばこの本より良い本がいくらでもあるが、高校数学までで物理を理解しようとするならば最適の書。ただし、時間の十分にある方もしくは、ハイレベルの理解力を持つ方が対象と思います。

　高校時代に持っていて解法事典代わりに使っていました。
卒後２０年以上たってふともういちど読みたいと思っていたら絶版（出版社が倒産）になっていたので残念に思っていました。

　最近のうすっぺらな教科書に比べて読んでノートに解法を書き直せば忘れていた物理がどんどん思い出せる良い本です。１００マス計算なんかやるよりずっと頭のトレーニングになると思います。

親切な物理の名前のとおり、前分野深く掘り下げているので、物理の辞書として用いるのがいいでしょう。この本はぶ厚すぎるので、学習には向きません。