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ジーンズの少年十字軍〈上〉 (岩波少年文庫)

価格: ¥756
カテゴリ: 単行本
ブランド: 岩波書店
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久しぶりに面白いタイプスリップ物を読んだ ★★★★★
岩波少年文庫は、評価の定まった古典的名作や神話などを取り上げているというイメージだったが、この作品は新鮮だった。
20世紀の歴史好きのオランダの少年ドルフは、父の友人の科学者たちが作ったタイムマシンで、13世紀のフランスに遡るつもりが、ドイツに行き、そこで少年十字軍に巻き込まれて、現代に戻れなくなってしまうところから話は始まる。
少年十字軍についてはまるで知らなかったが、史実に基づいているそうだ。
現代の少年のドルフの目から見ると、神の啓示を受けた少年ニコラースと2人の修道士に率いられた少年たちが、イタリアのジェノヴァまで行き、そこでモーゼと同じく海を二つに切り開いて、エルサレムに渡るという話は、どうもおかしい。そもそも何故ジェノヴァなのか。方向が違うではないか。
疑惑を抱きながらも、統率が取れていない少年たちの行軍を見兼ね、友達になった13世紀の若者レオナルドともに、ドルフは少年十字軍に同道する。ドルフたちのおかげで、少年たちはそれぞれ持っている能力を発揮できるようになり、食べ物を調達したり助け合ったりしながら、東へと進んで行く。
はたして、彼らを待ち受ける真実とは・・。
歴史的事実を踏まえて、700年前のヨーロッパの風景が目に浮かぶような筆致で、冒険が展開されていて、ワクワクしながら一気に読んでしまった。ドルフの相棒となるレオナルド・フィボナッチは実在の数学者という設定も、興味をそそられる。
久しぶりに面白いタイムスリップ物を読んだ。
子どもたちの十字軍 上巻 ★★★★☆
ドルフ・ヴェーハは20世紀のオランダに暮らす15歳の少年です。好奇心旺盛でタイムマシンで中世にタイムワープします。そこでレオナルドというボローニャへ向かう学生と親しくなりましたが、制限時間の4時間が経とうとしていました。到着地点へ急ぎますが、大勢の子どもたちの集団が行く手を阻みドルフは戻れなくなりました。落胆しますが、足を引きずりながら進む子供たちが気になり一緒について行きます。この集団は少年十字軍といい、エルサレム奪還のために集まったものだと言います。しかしニコラースと二人の修道士による指揮は杜撰で、けが人が出てもほったらかしでした。最初は中世の価値観やスタイルに慣れませんでしたが、ドルフはレオナルドらの協力を得ながら狩猟チーム、警備チームなどのグループに分け、子どもたちに適性に応じて役割を与えました。少年十字軍は次第に組織として能力を発揮するようになり、伝染病が蔓延しても撃退することができました。子どもたちのドルフへの信頼は厚くなり、十字軍内に友情が芽生え始めました。しかし、シャルニッツで通行税として仲間が連れ去られます。十字軍はそれでも先へ進みますが、ドルフは救出を諦めきれず策略を練ります。ドルフは仲間を救えるのでしょうか。また、とにかく先へ急ぐ少年十字軍の真の目的は何でしょうか。未来から来た少年の友情、勇気そして責任感が試されようとしています。
やったれ、ドルフ ★★★★★
これはすごい傑作だと思います。
子供たちだけの十字軍。なんでそんなものが…
彼らは何を考えていたのか、そしてその運命は。
フィクションですけど、作者なりの答えにすごく説得力あります。
彼らのそれまでの過酷な生活。
神の奇跡などありえないとしても、彼らは希望にすがらざるを得なかった。
現代少年ドルフの合理精神と蒙昧な中世精神との相克。
主体性・積極性の塊の彼の行動が、苦しみながらもかけがえのない仲間たちとの信頼を生み出していく感動。
たたみかけるストーリーの面白さも尋常ではない。
そして、ドルフに絶対の信頼を寄せてくる少女マリーケの魅力(萌えます(^_^))。
とにかく読まないと損です。映画化希望。