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コズミック (講談社ノベルス)

価格: ¥1,575
カテゴリ: 新書
ブランド: 講談社
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怪作あるいは悔作(読むと後悔したくなる的な意味で) ★★★★☆
怪作あるいは悔作(読むと後悔したくなる的な意味で)

あらすじ

警察、メディア、JCD(日本探偵倶楽部)にFAXで送られてきた怪文。
『今年、1200個の密室で1200人が殺される。
誰にも止めることはできない 』密室卿
その犯行予告どおりに、事件は繰り返され・・・
JCDの探偵たちはこの謎に迫ることができるのか?

感想

膨張、拡張させるとなんだかよく分からないけど、価値が生まれる。

奇っ怪な現代美術を観たときと近い感想が頭をよぎりました。

作者の頭の中にあったアイデア。
本来なら『そんな考え、ミステリーで通用するわけないよな』
それだけで終わったはずなんでしょうが、
作者の並はずれた確信(そうとしか言いようがない)と
ぶっ飛んだ発想を世に問うた編集者の度胸が化学反応を起こし
結果はご覧の通り。
ちょっと検索をかければ、色々とその当時のことが分かります。

何にせよミステリーに新たな流れを生み出した作品であることは確か。

読んでからの一言
この厚みは凶器にも使えます。
この作品ほどつまらない作品を読んだ事がない ★☆☆☆☆
この作品の最大の欠陥は、こんな間抜けな結末に誰も気づかない事です。こんな事にも気づかないのに、名探偵と言われても納得できません。
ミステリ-として読まなきゃ ★★★★★
本格ミステリーを期待して読む人、また火曜サスペンス劇場なみのコテコテミステリーを愛する方々が読んだら、
この分厚い本を、信じられない力で真っ二つに引きちぎる程、頭にくるのかもしれない。

これはオタク漫画キャラクター小説です。
つまり、格闘漫画の数々のキャラクターに個性的な必殺技があるように、
この作品に出てくる探偵集団には特殊能力とも呼べる個性的な「推理能力」があるのです。

ほら、そう思うと読みたくなってくる人が出てくるでしょ?

この作家を天才とリスペクトする作家が多く、トリビュート小説も出てるくらいです。

リアルな本格ミステリーを期待して読んじゃダメ。
漫画好きの為の、漫画好きによる、漫画好き種族の中での本格ミステリーです。


賛否両論の流水大説・デビュー作 ★★★★☆
「今年1200の密室で1200人が殺される。誰にも止める事は出来ない」


このキャッチコピーのワクワク感は圧巻だった。

1996年、著者は七百ページにも及ぶ本書でデビューし、賛否両論を巻き起こした。綾辻行人、京極夏彦などなど売れっ子作家も本書について個人的に語り合ったとも言われる曰く付きの書です。


問題は、他の方も言われてますが、あのオチでしょう。これだけ大風呂敷広げといて、こんだけ読ませといてこのオチかい!?という気持ちは私も分かります。


このお話を、本格ミステリーとして読んだら、禁じ手を使われた感じがするのでしょう。作者としてはこの小説は、「究極のエンターテイメントとしてのミステリー」だそうです。自分はしかし、ミステリーのアイテムや方式を借りた、エンターテイメント小説だと感じました。
ゲームで言えば、RPGのFFとかの正統派の勇者と魔法使いが、ストリートファイターの世界に来ちゃったよ、みたいな感じかな。戦えるけどなんか違うよな、的な違和感は確かに読後ありました。

それでも、自分は面白かったです。特に、中盤から。なんだかんだ言っても、JDCっていう探偵の組織や、そこに所属する多くの名(迷)探偵が推理談義をしたり、とてつもないヒーロー探偵が登場する型破りな所が好きでした。


現在では清涼院流水に影響を受けた西尾維新も人気を博し、本作も続刊が幾つか刊行されていますので、オチで本を投げない自信のある方は(笑)是非どうぞ。
乗れる人には、この作品は特別なものになる。 ★★★★★
この作品に怒りを覚えている方の気持ちは分かる、よくよく分かるのだ。
でも、自分ははっきりと書ける、この『コズミック』が好きだと。

自分は推理小説をそれほど読んではいないからなのかもしれないが、ラストの「オチ」にも「なんだ、これ!?」と素直に驚けた。
もちろん呆れた感情もあった、だけど妙な満足感も読後にあった。
JDCという組織構造の面白さ、個性豊かな名探偵達がいたからだ。

その最たるものが、必ず真相を外すという「ピラミッド・水野」。
「100パーセントの確率で外れる天気予報は、50パーセントの確率で当たる天気予報より、よほど価値がある」ということで第三班に配属されている。

ここまでいくと、もうギャグに近いのだけど、それをやってしまうところに乗れるかどうかがこの小説を読むカギだ。
この強烈なキャラクター達に乗れなかったら、この長編を読むのは少々辛いかな。
でもそこに乗れると、こんなにも面白い作品は、他には無い。