再投稿
★★★★☆
これまでの著作は音楽にしぼって書かれていたのだが、
本作では、著者の日常を垣間見ることができて面白いし、
好きな項目から読める形式になっているのも読みやすくてよい。
音楽についての著者の基本的な考え方を知るには、
『クラシックを聴け!』をまず読むとよいだろう。
裸の王様は好きですか?
★☆☆☆☆
この人が毒舌はくと皆が喜んでOK出してるけど、俺は好かん.嫌味な性格が行間から迸って、うんざりする。人をけなすことには熱心だが、自分のことになるとやたらと防壁を廻らして巧みに保護しようとする性根が好かん。
「ポルノグラフィー」としての「誉める」批評をしている時はよい。難しい音楽理論ではなく、イメージを並べてCDを買う気にさせる能力は高いし、「目利き」としての利用価値はある。
しかし、この人は自分史を語りだすとダメ。この本の前半を読んで、この人とお友達になりたいと思う人、いますか? 高校時代から海外にオペラ聴きにいって、今も「好きなこと言いたいから書評は趣味」ってぬかすし。年に何回いくのか知らんが、有給とって(取らんといけんでしょ)海外に音楽聴きにいって、高級車のって、あげくの果てに今時「人生は十分に退屈だ」なんてほざくバカ、誰が好きになる? この人の書評って、金持ちのボンボンの道楽なのだ(経済的な余裕がないと、この人の経歴はありえない。まあ、クラシックもオーディオも批評している人はお金持ちが多いのだが)。道楽で言うならそりゃ楽だわ。そんなん、仕事って言わんけどね。何がブラックバス釣りだ。法律で禁止してしまえ。
どうしてこの程度の人間に、皆は「カリスマ」なんて称号を与えたがるのか?カリスマって、そんなに安っぽいのか? 自分の感想を何でも率直に言えばいいってもんじゃない。ラットル他、ぼろくそに言ってるけど、本当にこの人の評価どおりかどうかもわからんし。吐いた唾は飲み込めんで。
久々に好き放題やってますなあ
★★★★★
クラシック界における毒舌系評論家としては宇野功芳に並ぶ大家となってしまった感のある著者だが、ここ最近は初心者向けの正統派な著作が続いており、コアなファンには物足りなかった事だろう。ところが本書では、冒頭で「オレ様の思ったことを好き勝手に書くよ」と宣言するとともに、久々に言いたい放題好き放題に書いている。曰く、「オレが認めない指揮者たち」「聴衆は救いようがない」「オレはオタクが嫌い」・・・。「あ、やってる、やってる!」的な微笑ましさが理解るオトナ向けの逸品。素朴さを売りにしている向きにはオススメしない。
後半は、著者が過去に某CDショップのサイトで発表したCD評論が続き、こちらの読み応えもなかなかのもの。「サイトでタダで見れるじゃん」と思うなかれ。当該サイトでは著者の評論がまとめられておらず散逸してるため、全てに目を通すのは至難の技。こうして文書としてまとめて読めるのは有難いとともに、Web上で読んだのとはまた違った印象を受ける。