オハマの賢人はなにを考え、どう決断してきたのか
★★★★★
「人は経験から学ぼうとするが、他人の経験から学べるのならそれに越したことはない」
ウォーレン・バフェット氏についてはあえて語ることもないでしょうが彼の実績は他の者のそれをひとつもふたつも抜きん出ており、その深い思慮と教訓の片鱗を目にすることができる貴重な一冊。
以下メモ書き、
・信望を得るには20年かかり、信望を失うには5分とかからない
・愚か者でも経営できるビジネスに投資をしなさい。なぜなら、いつか必ず愚かな経営者が現れるからだ
・成長に大量の資本を必要とするビジネスと、そうでないビジネスとでは天と地ほどの差が存在する
・投資家としての成功に微積分や代数が必要なら、わたしは新聞配達の仕事に戻るしかないだろう
・考えを整理したいとき、文字にしてみせることほど効果的な方法はない
・価格とはあなたが支払うものであり、価値とはあなたが受け取るものである
投資家に求められる資質はコーチであり、経営者に求められる資質はプレーヤーで、このふたつを分け隔てて考える必要があるという見解には納得。
根源的経済性という視点について再三再四語られており投資家としてだけではなくすばらしい視点だと感じました。
語録集であり、ある意味バフェットマニアのアイテムと言えるかもしれません
★★★★☆
解説付きバフェットの語録集です。125ありますが、1つ1つのページ数が少ないため、サクッと読むことができます。また、語録集なので、直接投資に結びつくようなことは書かれていません。ある意味、バフェットマニアのためのコレクターズ・アイテムと言えるかもしれません。
そんな語録の中で、気に入ったのを2つあげます。
・頭を回転させて考えを整理したいとき、文字にしてみることほど効果的な方法はない
・アイデアを自分で理解しているなら、他人にも理解できるように説明できるはずだ
この2つは、「ピーター・リンチの株式投資の法則」に書かれている「クレヨンで説明できないアイデアには、決して投資するな。」という法則と同じことを言っていると思います。実際に日本株を買うときやってみたのですが、効果があるように思えました。
125も語録がありますから、何かしら得るものがあると思います。
占いまがいの複雑な投資戦略
★★★★☆
手痛い失敗から教訓を得たおじさんの
投資先を理解する技と、消費者独占型ビジネスの選び方
お金にまつわるあんな話やこんな話。
オマケにウォール街大嫌いなキツイ解説付き。
イギリスの哲学者、バートランド・ラッセルの言葉を引用し
『習慣という名の鎖は、抜け出せないほど重くなるまでは、
軽すぎて存在を感じることができない』と警告
ビジネスと男女間の共通点
「相手の持ち物を売ってもらうことと、
自分の持ち物を買ってもらうことは、別次元の問題である」
株式市場に携る者として手元に
★★★★★
本書はマイクロソフトのビル・ゲイツに次ぐ世界で2番目のお金持ち
バークシャー・ハサウェイのウォーレン・バフェットの発言録。
主に株に関するウォーレンの投資家としての125の教訓とその説明。
著者のメアリー・バフェットはウォーレンの息子の妻という関係。
バフェットの株主総会と併せて読むと
ウォーレンの言動を知り、
彼の考え方がウォール街と一線を画している感がわかる。
■特に心に残った言葉
・人間には、簡単なことをむつかしくしたがる
ひねくれた性格があるらしい
・広範な分散投資が必要となるのは、
投資家が投資にうとい場合のみである
・たとえ市場が十年閉鎖されても、
保有しているだけで100%幸せと思える
ーこういう株だけを買いなさい
訳もおかしなところは少なく、
株式市場に携る者として手元に置いておきたくなる本です。
自分の頭で考えよ
★★★★☆
バフェットの投資に関する方法論は、株の長期保有といったオーソドックスな手法もあれば、一極集中投資など世間の常識とは異なる手法もある。
また、事業内容はあまり考慮せずにとにかく割安株を買う、というやり方から、事業内容を精査した上で適正価格で買う、というやり方への変更などもあったようである。
が、一貫しているのは、あくまでも自分の頭で考え決断する、ということ。
自分で理解できるビジネスにしか投資しない、とか、シンプルさに価値を置く、という姿勢も、その思想の延長にあると考えてよいだろう。