１８〜２０世紀に活躍した（もしくは、している）アメリカの詩人たち約３０人の作品から数編ずつ選んで編まれたアンソロジー詩集です。　
　表題の「ガラガラヘビの味」を始め、「詩の食べ方」「ホットケーキ・コレクター」等、子どもが喜びそうな面白い詩が選び出されています。
　扱っている時代も幅広く、「古典」の域に入るフロストやホイットマン、ディキンスン、また「コンコードの哲学者」エマソンの詩から、メアリー・オリヴァーのような現役詩人の作品まで収録されています。私は現代アメリカの詩人をよく知らないので、この本が沢山の現代詩人を知るよすがになり、とても有難かったです。
　イラストは漫画家のしりあがり寿さん。堅苦しさの全くない、ラフで楽しい挿絵で、本の雰囲気とよくマッチしています。これなら子どもたちも手に取りやすいと思います。
　「詩って難しい」「何処がいいのかわからない」という子どもも、また大人も、この本を読めばきっと「そんなに難しいことを言わなくてもいいんだ」「詩って面白いかも！」と思い、詩に親しみを感じてくれるのではないでしょうか。
　ただ、やはり詩は音の響きを楽しむものでもあるので、欲を言えば英語の原詩も読んでみたいし、読んでいただきたい！子ども向けの詩なら英語も比較的簡単ですし、意味が分らなくても大雑把な発音さえできれば、それだけでも楽しさ二倍だと思います。