就活本の領域を超えた一冊
★★★★★
この本は旅行業界を目指す学生を対象に書かれたのだろうが、業界の最先端で仕事をしている著者が書いただけあって、業界全体の俯瞰や課題抽出が業界人から見て納得のできる内容で、従来の就活本の領域を完全に超えている。私のような業界人が読んでも大変勉強になり、旅行業界の将来を考えるヒントがたくさん見つかった。業界全体を俯瞰する本としては、これまでありそうでなかった本格的な一冊ではなかろうか。
読んでいてわかりやすいのに内容が深くて濃いため、業界を目指す学生にとって必読書であるばかりか、将来の旅行業界を担う若手社員や、新しいビジネスを真剣に考える経営者にも読んでもらいたい。
2009年夏頃までの比較的新しい情報を元に書かれているが、激動の旅行業界はその後も大きく変化しているため、一日も早く最新版が出ることを期待したい。
Rainy days?
★☆☆☆☆
業界構造の要点が簡潔にまとまっている。直近の統計データが多く使用されており、知的刺激を得られる。また、江戸時代のお伊勢参りの記述があるなど、著者のセンスが光る。
旅行業もスピード感のある施策が必要のようだ。中国、リニアモーター、メディアミックス、携帯、流通などはそのひとつか?
旅行業界入門書として一読を
★★★☆☆
この本のメインターゲットは、旅行業界(旅行代理店がメイン)を、志望する人なのでしょう。
旅行業界の現状・最新トピックス(2008年2009年初頭頃まで)、旅行業界の仕組みやそこが
扱っている商材(ツアーだけ…という認識ではNGですぞ)、旅行代理店の仕事について(会社なので
販売だけではありません)、日本の旅行業界の歴史、旅行業界の勢力図、そしてこれからの旅行業界は
どうなる?等を、原則1トピックス2pでまとめた一冊です(図が入るものは3pに)。
旅行業界を志望する人は、取り敢えずこれを一読した上で、各企業(と言っても企業本はJTB、HIS
ぐらいしかない。後はクラブツーリズムぐらいか)に関する本を読むなり、更に業界について述べた本に
進むなり、という流れになるかと思います。逆に言えば、この本を一通り読んでおくと、後が楽だと考えます。
また、一旅行好きの人にとっては、(既知の部分は当然あると思います)航空券やツアーの値段の
仕組みがどうなっているのか?なんてことも分かるので、より良い商品選びの一助になるでしょう。
ざっと業界を俯瞰出来るという意味で、一読するに値する本だと考えます。