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真宗入門

価格: ¥2,100
カテゴリ: 単行本
ブランド: 法蔵館
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海の流れに身をまかせ ★★★★★
ちょっとカルチャー・ショックだった。真宗というと、言葉は悪いがちょっと「抹香臭い」イメージをもっており、親鸞というと、「絶対他力」とか「悪人正機」とか、何だかものものしい思想の語り手なんだろうと思い込んでいた。この本を読んで初めて、ああ、ここの教義は、シンプルだけれども大切な教えを、問いを深めるほど難しいのだけれどもとてもクリアーなかたちで説いていたんだなあ、という事実に気がついた。アメリカ人むけ、というのが、逆にすんなりと入っていけた理由だと思われるから、不思議である。日本の伝統的な仏教というのは案外、いちど外国語を通したほうが、現代の私たちには納得しやすいのではないか、とふと思った。
「仏教の目標は、自分自身と自己と世界との関係の真の姿に深くめざめ、「リアル」になるとこなのです」というような、聴き取りやすい宗教の言葉がたくさんあって、いちいち感心した。「四法印」という仏教の根本原理にしたって、とても明解だ。すなわち、でこぼこ道の多い人生(一切皆苦)ながら、すべては移り行き永遠ではない(諸行無常)ことを認識し、生命はつながりの中にある(諸法無我)ことを実感しながら、人生は基本的にはすばらしいものである(涅槃寂静)という真実の中で、生き生かされましょうと。何だ、そんなことか。けれど、それを意識し続けるのは、けっこう難しい。だから「宗教」と、それをやさしく説明してくれる人が、きっと必要なんだろう。
Ocean ★★★★★
日本の浄土真宗というと、親鸞、そして歎異抄といく構図の中に、どうしても日本文化の柵が加えられていくのだろうが、アメリカではマイナーであるが故に、真宗が純粋にその教義と対峙していて、生きて死んでいくという、実際の人間生活の中に脈々と生き続いているのだという印象を受けた。また、本の後半を埋めている「アメリカ社会で起こりうる真宗に対する疑問」に、細かく答えている文体にも、親鸞思想が平易に伝えられ解り易い。読後感としては、親鸞がそこに至った文献等についても、アメリカ文化が、どう受けとめているか触れていく第2巻が欲しいという気持ちが沸いて来た。現代人が真宗に初めて触れるには無駄な部分が削ぎ落とされ、わかり易い本だ。
海外から照らし出された真宗 ★★★★☆
海外で自分の信仰を語るとき求められるのは、他宗教の人に対して、
自分の信仰を理論的に言えることである。
この本は、アメリカで真宗を伝える筆者ゆえに生まれた名著だろう。
広い海の中でおぼれかけたある男のたとえから真宗の他力を語る
美しい冒頭を皮切りに、ルターと親鸞の比較、天国と浄土、仏教の
社会参加、仏教のジェンダー観と、日本人だけでは思いつかない
方向からの質問とその回答が、巧みに真宗独自の信仰を照らし出し
ている。