最高!
★★★★★
この本はいい!!神経内科必携の一冊です。
神経内科の教科書はいろいろありますが、これはいい、とお勧めできるのはほとんどが分野毎の本です。症候学、神経病理、筋病理、放射線、といったように。
全体を網羅した日本語の本はもちろんあるにはあるのですが、古いand/or分厚くて、臨床に実際使用できるのはかろうじて神経内科ハンドブックくらいしかなかった。あとは英語(VictorやMerrit等)。
この本はとても簡潔でとても詳しい。詳しいがマニアックではない。読みやすい。疫学の記載は決してデータの羅列でないし、現代の言葉でわかりやすい説明、図は簡潔、写真はカラー。本文で疾患の概要が示され、メモや脚注では著者の独り言のように病態生理の基礎や鑑別のポイント、ときに「〜は実はあまり役に立たない」などが語られる。
この本がどういうスタンスで作られているかは「序」に書いてあるので、近くの本屋さんにおいてあるなら一読してみるのもいいと思います。おいてないなら、もう買っちゃえ。12000円は安いです。
しっかし、この本が「医学生・研修医のための」なんて。専門医はどれほど高いレベルを求められているのでしょう。日々精進ですね。