１９７５年、カナダ、トロントでのライブ。
残念ながらデスモンドの最良の作品とは言えません。
はっきり言って元気が無い。
デスモンドは柔らかなトーンが特徴ですが、もっと”ハリ”があったように思います。同じ７５年録音のアナログ盤を持ってますが明らかに音が違う。何故なんだろう？

Paul Desmondの遺作はArtist Houseレーベルに残されたカナダ，トロント，Bourbon Streetにおけるライブ盤（Horizonレーベルのライブ盤の残りテイク）であるが，本作はそれに先駆けること約7ヶ月，同地における同一メンバーとの演奏を収めた未発表音源である。プロデューサーとしてArtisit House盤同様，John Snyderがクレジットされているので，おそらくは同地において発表を前提に継続して録音されていた音源の一つであろう。ここでの演奏はスタンダード曲のみとなっているが，相変わらずのDesmondサウンドで安心して聴くことができるし，バックをつとめるEd Bickert(g)，Don Thompson(b)，Jerry Fuller(ds)との相性も素晴らしい。Desmondファンは必聴，必携の好盤である。