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雪蟷螂 (電撃文庫)

価格: ¥578
カテゴリ: 文庫
ブランド: アスキーメディアワークス
Amazon.co.jpで確認
タイトルと題材由来はいいのに、残念。 ★★★☆☆
蟷螂の雌は雄を喰らう、という題材をベースにしたお話ではあるものの。
スタンダードなストーリーだったな、というひと言に尽きますね。
可もなく不可もなく。
恋の話としてはオモシロイ題材なのに、しかも敵対する部族同士の悶着を加え。
なにかしら捻りか、掘り下げ具合、が足りないと思いました。
従僕のトーチカをもう少し語ってくれるとよかったし。
容姿そっくりのルイの、主人アルテシアに対する尊敬の気持ちや純粋なものとか。
ロージアとガルヤの想い合う様も色付けしてくれるとよかったです。

面白かった場面はラスト。
ルイが身代わりとして、けれども本物の花嫁として婚礼の儀を行う場面。
誓いのキスをした時、「花婿の唇を噛み切る豪胆さ」がルイの雪蟷螂然とした表現だったなと思いますね。
トーチカの「狂った恋」の表現も欲しかったところです。

紅玉いづき、前作前々作と泣かされてきましたが、今回はやっぱりスタンダード。
次回作に期待しますよ。
微妙かな ★★★☆☆
単純にストーリーが微妙。淡々と進み、淡々と終わるといった感じ。特に盛り上がるシーンがあるわけでもなく、途中からは続きを読むのが面倒になりました。ラノベっぽくない、っていうのがこの作者の良いところでもあり、悪いところでもあると実感しました。個人的にはそれが悪い方に出てしまい、エンターテイメント性を欠いていたように思います。
ただし文章と構成は、同じラノベ作家さんたちの中でも群を抜いて上手いかと。作家としての実力は十二分にお持ちだと思うので、一度書くジャンルを広げてみてもいいかと、上から目線ですが感じました。
もったいない ★★☆☆☆
この物語は、涙も凍る冬山での愛の物語である。
フェルビエ族の女族長アルテシアと、彼女の側近であるトーチカとルイ。
永遠生を信仰する敵族ミルデの族長オウガ。
長きにわたる氷血戦争に終止符を打つため、アルテシアはオウガと政略結婚しなければならなかった。
しかし、ある事件からその縁談は破棄されそうになってしまう……。

「ミミズク」「MAMA」を読み、期待していた私にとっては正直残念な作品だった。
デビュー作であるミミズクから雰囲気で押し切る感じのある作家だとは思っていたが、今回はそれが顕著に表れたのではないかと思う。
「あとがき」に雪の降る冬の、とびきり寒い話を書きたいとあったけれど、そこに住む人々がどういった家で、どのように暮らしているのかなどが全く見えてこず、設定をいかしきれてないのでは? と思った。
物語のカギとなる魔女も、最後の最後までわからないままで、都合のいいようにキャラクターを動かしすぎて、そこにキャラクター自身の意図がまったく見えてこない。

とはいえ、前作の「ミミズク」や「MAMA」などと比べず、期待しすぎて読まなければ面白いと感じられる作品なのではないかと思う。
未消化の部分もあるが良作です ★★★★☆
独特の世界を描いていて、文章もそれに合った透明感のあるもの。この作者さん
の作品は、ライトノベルなのか?とは常々思うところで、どちらかというと童話
やファンタジーの範疇に入ると思う。
作品全体の雰囲気としては、「北の国から」の笑い要素を抜いてファンタジーに
したような印象(例えが古くてすみません)。登場人物は自分が置かれた立場や
環境の中で生き方を模索しており、ラノベにありがちな運命を変えるとか奇跡を
起こすとかいった要素はありません。常に空に雲がかかっているような作風です
が、面白いです。
親子二代のストーリーを一冊にまとめているため、ちょっとギュウ詰めになって
未消化のところがあること、主語の間違いが後半に何箇所かありクライマックス
に向かって盛り上がるところで興がそがれたのは残念。また、個人的にラストの
落ち着き方に納得できなかったため星四つにしました。
読ませる力のある作品だと思います。次回作も期待しています。
題材はいつも良いのですが ★★☆☆☆
大賞受賞作者の三作目
前二作と同じく今回も作者の特徴とも言える幻想的な題材のお話です。
物語自体についてはご都合すぎる箇所はありますがとてもいいと思います、
ただ題材に取り上げたものを書き切る筆力が足りない印象が物語が進むにつれどんどん出てくる上
それぞれを書けば到底一冊では収まらないボリュームの題材をとにかくもりこんで居る為誰が主人公なのか?
物語の山場はどこなのか?判別が付かないお話になってしまっていると思います。

具体的なところで言えば今までの生涯を剣に生きてきたアルテシアと叔母であるのに剣技に付いて、
刀剣の扱い等戦闘描写技術描写が全くと言っていいほど言及されない。
そのため連呼される『雪蟷螂』のフレーズが空々しいものになってしまってるように感じます。(女の剣使い、情の深い女の二つの印象がついてこそ生きてくるものだと思うので)
雪国としての生活の厳しさを感じ取れるような描写も少なく『そういう設定がある』以上に感じ取れません。
特異な民族性を題材にしているのに民族衣装など服装の描写もほんとうに少なく物語りに入り込むための障害になっていると思います。
良くあるRPG的な中世世界等を安易に題材にしない作者だけにその世界を想像するための描写がほしいです。
上でも上げたとおり本来丁寧に書けば一冊では終わるはずのないお話であったと思うので今後は無理に一冊で終わらせず分冊してでも緩急の付いた完成度の高い作品を期待したいです。(MAMAでも同じことを思いました)